サムライ8八丸伝 感想・考察ブログ!

週刊少年ジャンプ連載・サムライ8八丸伝の感想、考察ブログ。

サムライ8八丸伝 第23話 それが何の役に立つ! 感想

 今週の扉絵、斜め直下から見上げた感じがいいなぁ〜〜・・これ、先週の続きの絵だけれど、その場で見上げてるような臨場感。  

《刀を鞘に戻す瞬間》って、侍ならではのカッコいい絵だと思うんですよね。 勝負が決まった一瞬って、何を想うんだろう・・?

 

 さて八丸も・・

 

《読み合いなら負ける気がしない! あのゲーム漬けの日々も今に繋がってたよ 父ちゃん!!》

 

《最強ゲーマーとしての自分》に自信を持ち始めましたね!  うん、それこそ「八丸」らしさだと思う。 もっともっと自信もっていい。  だってランキング1位でしょ、しかも1位をキープしてたっぽいし・・  

 竜との練習でも「トップゲーマーとしてのずば抜けた分析力」を見せていたし、読者は前から「八丸が強いのはゲームをやりこんでいたから」と思ってたのに、八丸本人は気づいてなかったのかな;(今まではまだ「ちょっと後ろめたい過去」だったのかなぁ)。 

 

 そして、扉絵の侍(八丸と闘ってくれた侍)ですが・・・  この人、いったい何者なんだろう? この人物もかなり気になる。

 ただ者じゃあないですよね、なにしろ「白い侍魂は心眼でしか見えない」らしいのに、この侍には「見えていた」のだから。 

 それに、彼らの目的は《猫と子供のコンビを探す事》。 八丸と勝負したのは「確認するため」だったのでしょうが、《違和感がある》として八丸たちを見逃した・・・ 

 

ん?「違和感」・・?

 

「猫と子供」と言ったら、おそらく「達磨と八丸」だと思うんですがね〜・・ 

でも、今の二人の「現状」では何か違和感を感じたという事なのか、それとも「わざと見逃した」のだろうか・・?

 

あの侍、猫と子供コンビを《標的》とも言ってましたよね。 標的と言ったら、一般的には「攻撃目標」。 (猫と子供コンビを見付けたら捕獲せよ)という命令でも受けているのだろうか・・?

彼は八丸が「本物の鍵」であることにも気づいたし、なぜか最初っから「この猫侍はこの少年の師匠」とも判別していた。   それに「(姫を失くした侍がどうなるかは)師匠に聞け」と言ったり、まるで達磨の正体を知っているような発言もあった。 やっぱり・・八丸たちこそ「標的である」と気付いていたのかな。 

 それでも、八丸が「思いがけずいい少年だったので」なぜか今回は見逃す気持ちになったのだろうか。    八丸に興味が出来て「次に会う時」を待とう・・という気持ちになったのかな(「また会おう」とも言ってましたしね)。

 

  結局、名前も素性も分からないままだったけど、再会する時は・・敵なのか味方なのか、どっちとして現れるんだろう。

 

で、「素性」といえば、やっぱり達磨も気になるんですよね。

 

 少~しずつ明かされてはいるけど、まだまだ分からない事だらけ。 この人も「人に語りたくない過去」を背負う一人だし、波乱万丈な人生を送ってきたんだろうと思うと「知りたい願望」をそそられてしまう。。 

 (なのに、八丸は「察して」達磨にズケズケと質問しなかった。 この前、骨河に(誰でも言いたくない過去がある)と教えてもらったのをちゃんと学んでる・・)

 

 今回のミニ回想によれば、達磨ってかなり生意気な自信家で「剣に溺れる」タイプだったみたいですね。 お師匠さん(金剛夜叉なの?)は達磨のそういうところが心配だったんでしょうねぇ・・・   大切な事を話す時、いちいち《達磨・・いいですか》って言ってる;まるで小さい子供に話しかけるみたいに(おとなしく話を聞かないタイプの弟子を持つと、師匠は大変だ;)。

 

 でも、師匠とのやり取りは、第1話冒頭とほぼ同じ・・・ この当時から達磨の“義”は「白い侍魂を持つ本物の鍵を探す事」だったんですね。   達磨がバグ姫を失ったりキーホルダーを失くしたり、視力を失って猫型ロボットになってしまったのは、このすぐあとの事だったのだろうか。

 かつての達磨は「無駄」が嫌いで、徹底して「近道派」・・才能を過信して「手間のかからない」近道をしてきたけれど、最も大切なものを失い、裏切られ、見失ってしまった。 そして、日頃から「完全な犬派で猫を被るのはキライでね」なんて言ってたから「猫を被ることになっちゃった」んだと思うけど、これは達磨を目覚めさせるための天の配剤だった・・・とでもいいましょうか。 

  

  たまに《シャーっ》と怒って短気そうなところも見せるけど、今の達磨はすっかりまるくなって《ゆっくりでよい》ペースになってますもんね。  辛い経験をしたり、今の姿になったのも何か「意味がある」ことであり、無駄な道ではなかったんですね。 

 

それにしても、達磨のお師匠さん・・いい事を言ってくれてる。

 

《達磨よ・・ いいですか この広い宇宙のどこにも完全なものなどないのです

大切なものを見おとさぬ心眼を持ち 良いところを見なさい

 

《達磨・・ いいですか》

一見無駄に見える事も いつか必ず役に立つ時が来ます

点と点は繋がり やがて線となって見えてくる・・ 私の説法と同じ

私との修行もね》

 

 

《一見無駄に見える事も いつか必ず役に立つ時が来ます》・・・たしかに「あの時やってたアレがまさか役に立つとは」って思う事、大人になったら1つや2つ出てきます。 たとえ「目に見える形で」表れなかったとしても、その経験が「忍耐強さ」になったり「負けず嫌い=向上心」になったり、辛い経験が「人の心を想うようになれた」とか・・無駄なことなんて無いんですよね、きっと。

 

 「引きこもりでゲーム漬けなんて」と思うけど、八丸の場合はそれが修行になっていた。 「ちょっと異色な修行をしてきた事」が、八丸の個性やら最大の強みになっている・・ それに、なんといっても「ランキング1位」ですからねぇ~・・これ、才能と時間だけじゃなくて「凄まじい努力と負けん気」が無きゃ出来ない。そこまで登り詰めるのも、1位をキープするのも凄い。 努力も精神力も要る・・これもいい修行になっていたと思う。

 

八丸が思い出す、かつての父ちゃんとのやり取り・・

 

「バトルランキング1位だ!」

「よかったな・・で・・それが何の役に立つ!

 

よくありそうな親子の日常会話・・・これ見ると、父ちゃんも八丸を特別扱いせず「ごくフツーの父ちゃん」してたんだなぁと思います。 だけど・・ゲームであろうと「ランキング1位」って凄いことですよ、父ちゃん!  もっと喜んであげようよ!

 

ま、子供を思えばこそ親はなるべく「無駄を排除した方がいい」って思いがちでしょうけれど・・ でも子供にとって、そういった一見「無駄に見えるモノ、役に立ちそうもないモノ」がお宝だったり大切だったりしますよね。 

親に言われたり、強制されたこと「以外」のやってる事、やりたい事に、その子の個性やら才能とか「本来のその子らしさ」があったりするし。 で・・それは大人にも言えるような気もします。

 

例えば、今回のあの謎の侍・・・ 彼の任務は《猫と子供コンビを探す事》ですよね。 なのに、調べもしないまま逃してしまったのは何故だろう? 絶好のチャンスを逃したことで、結果的に「遠回り」になっちゃうかもしれないのにね。 それでも「八丸をこのままにしておきたかった」・・・八丸に興味が出来て「この子の行く末を見てみたい」と思ったのだとしたら、そう思う理由に彼自身の「本当の想い、本当の姿」があるのかもしれません。 彼は自分が「なぜこうしたのか」自分自身の判断に「違和感」を感じているんじゃないのかな。

 

  ピッピッ・・と減っていく参加者カウンターの「数」と、八丸のゲーム漬けだった「日々」のカレンダーが重なっていく絵がいいですね。  減っていく数字を見て手応えを感じながら、八丸は「積み重ねの日々の、今日に至るまでのカウントダウン」を実感していたんじゃないのかな・・・「今までの自分が歩いてきた遠回り道、寄り道」に愛おしさを感じながら。

 

今のこれもアレも、きっといつか・・「何かの役に立つ」。 

何事にも「良いところ」がある・・・何事にも「無駄」なんてないのかもしれないですね。

 

 

 (さて、次は竜との対戦ですね・・!)

 

 

☆長駄文、読んでくださって感謝。

 

 

☆サムライ8八丸伝、今週は面白かった。 どんどん面白くなってきてると思うんだけどな・・

 

☆今回の話、お母さんに「またゲームばっかりしてゴラァ!」と叱られてる子供達には希望の光になったかな・・・?(今はeスポーツも人気だしね)

 

☆あの侍さん・・八丸のこと「場数は私以上 歴戦錬磨の男」とか言ってたけど、たしかに・・ナナシとの通信対戦だけでも 1億戦以上と言ってましたよね。  次に会う時、ナナシ・・強くなってるでしょうね。早く出てこないかなぁ(いいキャラだと思うから)

 

☆今回の勝利は、アンの祈りが八丸の侍魂を《浄化》したから・・なのかな。アンの祈りがそれだけ純粋で濁りの無いものだったからなのかも。というか、アン・・目がぱっちりして可愛くなってきてる。。

 

☆早太郎(小)、かわいい! 今の姿だけじゃなくて、時々小さく変化できればいいのにと思っていたので良かった!  作品の「マスコット的存在」をつくるなら、やっぱり早太郎(小)がいいだろうなぁと思うし。 

 

☆今回も、八丸は相手の侍に「ありがとうございました!」と気持ちよくお礼をし、アンにも「さっきは本当にごめん!」とまた謝っていましたね。 しかも言葉だけじゃなくって、すぐ取り入れていってる・・

 

☆「相手から学んでいく」という話で連想するのが NARUTOに出てくる「サイが描いていた絵本」。 サイと兄さんが別々の道を歩んで、それぞれ敵と戦って、敵が身につけていたモノ(戦利品)を次々と自分に加えて「成長していく」絵が描いてあったんですよね。 あれは「ナルトとサスケが別々の道を歩いて、それぞれ出会った敵との戦いで何かを学び成長し、最後に出会う」ストーリーを予告していたモノだと思ってますが・・・「出会った人から学んで成長していく」スタイルは、八丸も同じだなぁと思う。

 

☆竜も少し変わってきた・・? 骨河のセリフに「誰が?」と聞かずに「オレ達と同じだ」なんて言ってたし、ラスト八丸にも「誰が?」とか聞かなかったし。

 

☆たまに自分も「これが何の役に立つ?」って思う事があります。ブログ書いてても、たしかに何かの役に立ってる実感はないけれど・・いずれ無駄じゃなかったと思えたらいいな;

 

☆八丸が言ってた「義を見てせざるは勇無きなり」は、第1話ゲームの中で達磨も言ってましたが、NARUTOでも出てきます。 それと「無駄な寄り道なんてない」という話は、ナルトが木ノ葉丸に教えた「火影の道に近道なんてない」を思い起こさせます・・ 

(木ノ葉丸の「寄り道」の雑考と、「義を見てせざるは勇無きなり」の雑考記事です。参考までにぜひ↓↓) 

 

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