今週のサムライ8八丸伝 第30話「潜入」感想
「えっと・・何だった?」
「三打だ」
「えっと・・誰だっけ?」
「三打だ」
何ダッタさんダダ 誰ダッタさんダダ・・って;韻を踏むために この名前にしたんかい(笑)
この先、「(数字は)何だっけ?」「3だ」って会話でも出てくるんじゃないかと思うほどの連発・・・ いっそ今週のタイトルも《何だっけ》にすりゃよかったのにと思ってしまった(他にも「何だ?」「何がだ?」とか何度も出てきたから)。
・・でも、何だか 微笑ましくなった。 竜と(骨河改め)三打、やっぱりいい相棒だなぁ。 それに、この会話も良かった・・
「いつかお前の本当の名をオレが見つけてやるよ・・」
「名前が変わっても やっぱりお前はいい奴だ」
「・・・・」
辛い過去があった三打だけど、いい相棒に恵まれていい理解者(八丸)とも出会えて、良かったね。 それに、色々あったのに「お前はいい奴だ」と言ってくれる竜も いい奴だ・・!
八丸も三打を信用したし、わだかまりの無い少年世代はいいなぁ。それに対して、大人共ときたら・・
《お前がいくら擁護しようと こいつは―――敵だ》
・・とかね。 機械的に判断しちゃうんだもんなぁ・・
三打に「色々あった」事を知っても、そんなのお構いなしの容赦なし。 八丸の擁護にも「お前に ほだされるほど甘くない」と言っていた・・
たしかに《ほだされる》なんてのは、プロの侍として「あってはならない」事なんだろうし、彼らも色々と経験して冷静に判断してるだけなんですよね。 だけど、常識やら経験とやらで自分を縛っちゃってるのが大人なのかな、と。
素直に八丸や三打たちが「うらやましい」と思った・・
八丸は《オレはお前じゃなくお前の師匠を支持している》なんて嫌~な事言われても、「オレの師匠ってすごいんだ」「オレ・・そんな達磨師匠の弟子 いいでしょ?」とポジティブに受け取れる。 物事のいい面を受け取れる・・これ、八丸のいいところですよね。 だから、八丸は三打についても「信じる」ことが出来るんじゃないのかな。
でも大人は・・証拠やデータや「実績」、知名度がないと信用できないんですよね(この世界ではAIにも何かと頼ってるし)。 逆に言えば、《静寂の千》とか《あの達磨》とか・・そういう有名人の名前を聞くと、そのネームバリューだけでその人物を信用しちゃったりしてね。 ど~も大人ってのは物事の「悪い面」ばかり探しがちで、悪い方向に考えがち。 現実に懲りて現実に疲れているからなのかなぁ~・・:
そんな大人達への喝が・・今週のタイトル頁になってる 八丸の(親の仇を討ちたい気持ちに)《偽りなんかあるわけねェーだろ!》なのかもしれません。
これ、肝心な八丸の顔は見えないんですよね・・ 八丸や三打から見上げた「侍達」という絵になってる・・ で、侍達は「腕組み」して偉そうに構えているんだけど、八丸が意外にも《強い言い方》で反撃したから、かなり驚いた様子で そのあと顔をしかめてる・・(この時の八丸の顔は、あとで三打が思い出す形式で登場し、八丸にしては厳しい表情をしていた事が分かる)。
今は礼儀正しい八丸にしちゃあ、結構な言い方ですよね・・《あるわけねェーだろ!》って・・ (この前、達磨が弁に熱くなった時の口調を思い出す・・)
八丸がこんなに熱くなったのは、もちろん・・自分も三打と同じで《親の仇を討ちたいと思っているから》ですよね。 でも、八丸が《ガチガチに固い発想しか持たない大人達》に喝を入れたようにも見える。。
とにかく侍の世界はダウンロードやコピーしたりハッキングとか、さすが「サイボーグならでは」と思ってしまう。 うっかり「心」まで失くしてしまったら、侍は本当に機械になってしまうよ・・?(AIの問題は我々世界で問題になりそうだけど)
なんだかなぁ~・・八丸たちが立ち向かうのは、もしかしたら「烏枢沙魔流」とか悪党的な敵というよりも、もっと手ごわい《行き詰りかけた侍世界のシステム》になるんじゃないだろうか(だんだんキッシー色が濃くなってきたというか さらにNARUTOっぽくなってきたなぁ・・)。
家柄や「義」に呪印みたいに縛られちゃったり、何でもデータや数値やAI判定に頼りがちな侍達に、情にほだされるぐらいの「心」を持つ八丸達が 新風を送り込んでいくんじゃないか・・縛られた今の侍システムをぶっ壊す!的な・・この先しばらく連載が続くとすればですが(いよいよ掲載順がやばくなってきたじゃないか;)
個人的にはこういうキッシー的な色合いは好きで歓迎ですが、一般受けするかどうかは・・う~ん・・??どうなの?
もちろん、現時点での八丸は「侍システムをぶっ壊す!」とか思ってるわけではないので、こんなに熱くなったのは ひたすら三打と同じように《親の仇を討ちたいと思っているから》。 自分の思いまで否定された感じがして、強く言ったんでしょうねぇ。
やっぱり、八丸の《親の仇は絶対討つ!》意志は固いんだなぁ・・と改めて思わされた絵でもありました。うむ、、
で、「かたき討ち」といえば、今週のジャンプ後ろのほうの「WEEKLY週ちゃん」頁に《12月14日、赤穂浪士討ち入りの日》とあって、ジャンプかたき討ち名場面集が選ばれてました。 そっか、今週は《かたき討ちウィーク》だったんですね。
で、その名場面集の1つに《アスマの仇を討ったシカマル》が選ばれております!
あれは確かにNARUTOの中でも名場面の1つだし、印象に残る話だった。 飛段に対するシカマルの作戦、実に見事でしたな・・
(赤穂浪士もそうですが、仇討ちっていうと美談、あっぱれな感じがする。 物語での仇討ちは爽快ですからね・・読者が感じたイライラもやもやも、吹き飛ばしてくれますから)。
NARUTOコミックスで言えば、ちょうどあのあたり(35~48巻ぐらい)が「仇討ち編」でして、第十班は飛角に、サスケはイタチ、さらにナルトは自来也を死なせたペインに対して・・・と《仇討ち》話が続きます。 だけど・・次の憎しみを生まないために、憎しみ復讐の連鎖を断ち切る為に、ナルトは「仇討ちはしない」結論を出したんです。 そしてナルトは、親の仇であるオビトにさえ 仇討ちすることなく、最終的には共闘して「ありがとう」を言いあうまでになった・・
つまりですね・・・前作であるNARUTOで、岸本先生は《仇討ちは解決ではない》というメッセージを出されているのです。 それだけに今回は《八丸は本当に親の仇を討つのか》という点が、私としてはすご~~く気になってます。
今のところ八丸は《親の仇を討つ気満々》であることは確認しましたが、それは今後、三打が《親の仇を討つのかどうか》によって大きく変わっていくと思うのです。
で・・・私としては三打は《弁を親の仇として討つことは無い》とも思っています(予想でしかないけど)。
というのも、それは「今週の冒頭」を見て思ったのですがね・・。
(今週の冒頭は、再び八丸の《頭を下げて詫びる姿 オレにとっては一番侍らしく見えるよ》のセリフ、それから三打が「八丸が詫びる姿」を4コマ使って振り返る)
最初に読んだ時、八丸が「ごめん」「ありがとう」等々と頭下げてる4コマの絵の連続・・・ちょっちしつこいと言うか、ややダサいと思っちゃったのですが;意外とこの絵が重要な気がしてきました。 ようするにコレ、三打が今 何を感じ、何を考えてるかって事ですよね。
《以前、詫びる侍の姿をバカにしていた時の自分の気持ち》を振り返ったり、《詫びる側になった時の気持ち》を八丸に重ねたり、《詫びて、それを受け入れてもらえた時の気持ち》や《心から有難うと思う気持ち》を知って、それを身に染みて感じている絵なんですね。 詫びる気持ちはどうなのか・・それを受け入れてもらえた時どれ程嬉しいのか・・それをじわじわと感じている絵なんだと思います。
そしてこれは「三打が弁を許し、弁と再び仲間になる」ための布石なんだろうとも思うんです(かたき討ちウィークだけどね)。
だから、もし・・弁形が「詫びる」ことになったとしたら・・その時、弁の気持ちを分かってあげられるのは三打のはずなんです。 その時、三打は「こいつは―――敵だ 信用できない」なんて言えるだろうか?? (言えない気がする・・)
自分が信じてもらったように、三打も弁を信じることが出来るような気がするんですよね・・というか、そうであってほしい。 たとえ憎い親の仇であっても、三打には「討つ」なんて出来ないような気がする。
弁がああなってしまったのも、おそらくは《侍世界の問題》が絡んでるんだろうと思いますから・・弁にいったい何があったのか。 なんで大切な絆を「こんなもん」なんて思うようになってしまったのか。 本当に向き合うべき相手は、そこなんだろうと思います。
(もっとも、八丸は弁のメモリーで「弁の過去」をある程度知ってるハズなんですよねぇ’・・瞬時に全部知るのか、そのあたりは「ナルトがチャクラ通じて過去を知る」のと同じで、どのぐらいのスピードで理解してるのかっていう疑問はあるんだけど 。 三打や義常に対して「やったこと」だけみると情状酌量の余地はないのだけど、「その前」を見たらどうなんだろう・・・?)
さて「潜入」ですが・・一見さんキャラ揃いの「α班」はこの際いいとして(いいのか)β班は完全に《銀河球(ポール)連邦精鋭特務隊 静寂の千》さんが指揮しておりますな。 いや・・千さん、いかにもお偉いエリートって感じで、頭もよくて分析も作戦構築も早くて、説明も無駄なく上手くて実にお見事。 もんくなしにカッコええですのぉ・・
これじゃあ八丸の出番がないように見えちゃうけれど;しかし、ここは八丸ならではの「心理分析」で千さんにもできない事をやってみせて欲しいと思うのであります。 達磨師匠がいない状況で、どこまで出来るのか・・八丸のお手並み拝見ですな!
なまじっか「実績」のある大人達には出来ないような、相手の心を読む作戦を見せて欲しいものです(八丸、シカマル並みに頭脳派でもあると思うので)。 ゲーマー八丸は、データ分析だけじゃなくて「相手の心理」を読むのも得意そうですからね・・
侍だって、ちょっと《ほだされる》ぐらい「心」を持ってもいいんじゃないか・・??
(ほだされるって「絆される」って字なんですね。もとは「縛られる」という意味らしいけれど、情で動くのは縛りじゃなくて「絆(キズナ)」であってほしい・・
あ、それと・・ 竜が「オレの本当の名前は何だろうな?」と言ってましたね。
三打が「・・・!」と驚いていたから、竜がこんなことを自分から言うのは珍しいのかも。
いつか 本当に見つけてあげて欲しいなぁ、竜の本当の名前・・
☆竜の本名にも数字が付くのだろうか・・?素性も気になるけれど;
☆で、名前と言えば「八丸と三打」・・数字の八と三って事で、三打もパンドラの箱の鍵の一人じゃないのかなぁ・・ とは思うのですが。 この二人、「元失敗作」「親の仇を討ちたい」という共通項もあるし、いい相棒になりそうなものだけど。
☆もし三打が「箱の鍵」だったら、八丸みたいに額に勾玉(鍵?)模様があるのかなぁ・・(三打の額は、いつも髪の毛で隠れてるけど)
☆弁は「義常の鍵」をリンクさせようとしてるけど・・義常の鍵の鍵を握るのは、やっぱり息子の三打では・・?
☆「達磨」の名を聞くと、どの侍も驚きますよね・・本当にすごい伝説の人なんですね。 人間モードの時を見ると、性格的には結構ツッコミどころがありそうなんだけどなぁ(そこがまた達磨のいいところだけど)
☆戻ってきた千さんに、アンが「こんにちは」って挨拶してるけど・・ん??時間的にはまだちょっとしか経っていないのでは?・・いったい、どのぐらい経ったんだろう。
☆達磨、一番最初に転がってた頃(早太郎がボールと間違えて持ってくる前)みたいな完全冬眠スリープモードになってますね。 ん?あの直前も 人間モードになってたのかな?
☆コミックス3巻は1月4日発売です。 1&2巻の時は、いつも行ってる本屋さん(コミックス結構力入れてる店)に、発売当日っつーのに「サムライ8八丸伝だけ取り扱ってない(鬼滅は売り切れ)」という悲惨な状況でしたが;今度はどうなるのかなぁ・・
☆寒くなってまいりました・・今年も残り僅かになってきましたねぇ(一年、はやい)
☆ついでに、脱◯下位祈願!
☆まだ来週も続きますぞ・・ 長駄文、読んでくださって感謝!
(あとで思いついた事があったら書き足していくかも)
☆NARUTOのブログもたまに更新中。
(サムライ8 八丸伝感想・考察ブログ! 2019/12/09)
今週のサムライ8八丸伝 第30話「潜入」感想