サムライ8八丸伝 感想・考察ブログ!

週刊少年ジャンプ連載・サムライ8八丸伝の感想、考察ブログ。

サムライ8八丸伝第24話 八丸VS竜、再戦!!感想

サムライ8八丸伝第24話 八丸VS竜、再戦!!  感想

 

意外とあっさり、竜に勝ちましたね; 極めて順調に勝ち進んで来週には・・・もう「主催者」と対面ですか。 竜が繰り出す多彩な攻撃を上手く見切っていたし、それに父ちゃんがくれた仕込み杖・・アレ、侍になっても装備されてたんですね;手の内から手の内が出てくる・・    

 

この先うんと強くなっても、この仕込み杖だけは「ここぞ」という場面で大切に使って欲しいものです。   父ちゃんからの大切なプレゼント、大切な想いですもんね。 

 

さて、「今週一番」よかった!と思うのは(私としては)・・・

 

(回想で、嫌がらせメールに落ち込んだ八丸が、気分転換にお茶でも飲もうとして・・)

ドロ~・・・とお茶?がポットから出てくる絵

 

ただただ、お茶(らしきもの)がカップに注がれる絵なんですけど;でも、この《ドロ~・・》とドロドロで重たい音が「当時の八丸の気持ち」をよ~く表現してると思うんですよね。 重くてのろくて、引きずり込まれて浮かび上がれない感じの・・・ 

こうやって当時の八丸は、現実の「悪い面」ばっかり気にして凹んで澱んでいたのか・・と伝わってくるような絵。こういう表現、好きだなぁ。。

 

 対戦相手からの嫌がらせメールに反応しちゃうほど、以前から八丸って素直ですごく謙虚だったんだと思いますが・・・ 今週も、竜に対して「うぬぼれてた」とか言ってましたけど、謙虚な人じゃなければ「自分がうぬぼれてた」なんて反省しない。 この謙虚さは八丸の長所だと思うのですが、回想を見ると、昔はこの「素直で謙虚」なところがマイナスになっていた。

 「嫌がらせメール」なんて適当に読み流せばいいのに・・・八丸は《図星だった》なんて反省してますよね。 真面目というか、謙虚というか・・・こういうタイプって、自分で自分を追い込んでメンタルダメージ受けやすい(と思う)。

 

本当は自信が無くって、だから「外からの評価」が欲しくって・・それで頑張って「ランキング1位」まで登り詰めたんじゃないかと思うのに、それでもまだ自信が無かったんだと思います。父ちゃんに言われたみたいに「それが何の役に立つ」と自分でも思ってたんだろうし、《ゲームで勝ったところで》という気持ちがずーっとあったんじゃないのかな。 

 そうやって自分の置かれた環境や自分自身の「悪い面」ばっかり見ていくうちに、現実を直視するのがイヤになっちゃって・・ せっかくの「真面目で素直で謙虚」な性格もマイナスになっちゃってたんですね。

 

でも、父ちゃんにはそんな生活も「楽しかった」と言ってもらえて、今では当時の生活の「良い面」を見られるようになって・・・ 「自分は完璧じゃない」と認めることが出来たら、逆に「自分に出来る事」が見えるようになって、自信もついたのでしょうか。 現実に向き合えるようになったし、謙虚すぎて素直過ぎちゃうところも 「長所」になってきてる。

 

達磨も、アンも、早太郎ももちろん支えになってくれてるけど・・父ちゃんがくれた杖と「楽しい生涯だった」「お前が息子でよかった」の言葉も、きっとこれからも八丸をずーっと護り続けてくれるのでしょう。

  

先週達磨のお師匠さんが言っていた・・

 

《この広い宇宙のどこにも完全なものなどない》 

《大切なものを見おとさぬ心眼を持ち 良いところを見なさい》

《一見無駄に見える事も いつか必ず役に立つ時が来ます》

《点と点は繋がりやがて線となって見えてくる・・》

 

今週は、この「まとめ」だったような気もします。 

 

 祭りの主催者が言ってる「無駄が省けた」という言葉と、達磨が言ってる 「修行のためにも・・と思い この星に来たが 無駄ではなかったな」は対照的だった。   この主催者も、いずれは「無駄な遠回りなんてない」と気付く展開になるんでしょうね・・

 

(という事で次回は主催者と対戦? そして次回は11月2日(土曜)発売です)

 

 

☆駄文、読んでくださって感謝。

 

☆今のところ、順調すぎるほどの展開・・そして予想通りの展開。 この先、意外な「先が読めない」展開がくればいいのですが・・;「ええ?そう来るか?」という展開希望です;

 
☆祭りの主催者(弁慶なの?)、「今回はいい鍵が揃った」とか「狩りをする」と言っているので、参加者を閉じ込めて、全員「鍵コレクション」にするつもりなのかな;「アイツ」ってのも気になりますが・・

 

☆負けた侍たち、安っぽいなと思ってたけど・・最後はちゃんと立派な侍してましたね;

 

☆竜が、アンと八丸の名前は憶えてちゃんと覚えてるのは意外だったけど・・

 

☆昔の八丸が飲んでたのはお茶?薬湯?コーヒーじゃないよね;

巻末で岸本先生が《眠気対策にコーヒーをよく飲む。味も大好きだからつい飲みすぎちゃう》と書いていたけど、先生のコメントが気のせいか元気ないような・・前は足がだるいとかなんとか書いてあったし、大丈夫かな?

 

☆引きこもり時代の八丸、やっぱり子供時代のカブトに似てるなぁ~(ビジュアル的に)。 ということで、カブトの考察(雑考=カブトの任務日誌をねつ造してみた)を書いてみました。 よろしければ!↓↓ 

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(サムライ8八丸伝感想・考察ブログ! 2019/10/28)

 

 

サムライ8八丸伝 第23話 それが何の役に立つ! 感想

 今週の扉絵、斜め直下から見上げた感じがいいなぁ〜〜・・これ、先週の続きの絵だけれど、その場で見上げてるような臨場感。  

《刀を鞘に戻す瞬間》って、侍ならではのカッコいい絵だと思うんですよね。 勝負が決まった一瞬って、何を想うんだろう・・?

 

 さて八丸も・・

 

《読み合いなら負ける気がしない! あのゲーム漬けの日々も今に繋がってたよ 父ちゃん!!》

 

《最強ゲーマーとしての自分》に自信を持ち始めましたね!  うん、それこそ「八丸」らしさだと思う。 もっともっと自信もっていい。  だってランキング1位でしょ、しかも1位をキープしてたっぽいし・・  

 竜との練習でも「トップゲーマーとしてのずば抜けた分析力」を見せていたし、読者は前から「八丸が強いのはゲームをやりこんでいたから」と思ってたのに、八丸本人は気づいてなかったのかな;(今まではまだ「ちょっと後ろめたい過去」だったのかなぁ)。 

 

 そして、扉絵の侍(八丸と闘ってくれた侍)ですが・・・  この人、いったい何者なんだろう? この人物もかなり気になる。

 ただ者じゃあないですよね、なにしろ「白い侍魂は心眼でしか見えない」らしいのに、この侍には「見えていた」のだから。 

 それに、彼らの目的は《猫と子供のコンビを探す事》。 八丸と勝負したのは「確認するため」だったのでしょうが、《違和感がある》として八丸たちを見逃した・・・ 

 

ん?「違和感」・・?

 

「猫と子供」と言ったら、おそらく「達磨と八丸」だと思うんですがね〜・・ 

でも、今の二人の「現状」では何か違和感を感じたという事なのか、それとも「わざと見逃した」のだろうか・・?

 

あの侍、猫と子供コンビを《標的》とも言ってましたよね。 標的と言ったら、一般的には「攻撃目標」。 (猫と子供コンビを見付けたら捕獲せよ)という命令でも受けているのだろうか・・?

彼は八丸が「本物の鍵」であることにも気づいたし、なぜか最初っから「この猫侍はこの少年の師匠」とも判別していた。   それに「(姫を失くした侍がどうなるかは)師匠に聞け」と言ったり、まるで達磨の正体を知っているような発言もあった。 やっぱり・・八丸たちこそ「標的である」と気付いていたのかな。 

 それでも、八丸が「思いがけずいい少年だったので」なぜか今回は見逃す気持ちになったのだろうか。    八丸に興味が出来て「次に会う時」を待とう・・という気持ちになったのかな(「また会おう」とも言ってましたしね)。

 

  結局、名前も素性も分からないままだったけど、再会する時は・・敵なのか味方なのか、どっちとして現れるんだろう。

 

で、「素性」といえば、やっぱり達磨も気になるんですよね。

 

 少~しずつ明かされてはいるけど、まだまだ分からない事だらけ。 この人も「人に語りたくない過去」を背負う一人だし、波乱万丈な人生を送ってきたんだろうと思うと「知りたい願望」をそそられてしまう。。 

 (なのに、八丸は「察して」達磨にズケズケと質問しなかった。 この前、骨河に(誰でも言いたくない過去がある)と教えてもらったのをちゃんと学んでる・・)

 

 今回のミニ回想によれば、達磨ってかなり生意気な自信家で「剣に溺れる」タイプだったみたいですね。 お師匠さん(金剛夜叉なの?)は達磨のそういうところが心配だったんでしょうねぇ・・・   大切な事を話す時、いちいち《達磨・・いいですか》って言ってる;まるで小さい子供に話しかけるみたいに(おとなしく話を聞かないタイプの弟子を持つと、師匠は大変だ;)。

 

 でも、師匠とのやり取りは、第1話冒頭とほぼ同じ・・・ この当時から達磨の“義”は「白い侍魂を持つ本物の鍵を探す事」だったんですね。   達磨がバグ姫を失ったりキーホルダーを失くしたり、視力を失って猫型ロボットになってしまったのは、このすぐあとの事だったのだろうか。

 かつての達磨は「無駄」が嫌いで、徹底して「近道派」・・才能を過信して「手間のかからない」近道をしてきたけれど、最も大切なものを失い、裏切られ、見失ってしまった。 そして、日頃から「完全な犬派で猫を被るのはキライでね」なんて言ってたから「猫を被ることになっちゃった」んだと思うけど、これは達磨を目覚めさせるための天の配剤だった・・・とでもいいましょうか。 

  

  たまに《シャーっ》と怒って短気そうなところも見せるけど、今の達磨はすっかりまるくなって《ゆっくりでよい》ペースになってますもんね。  辛い経験をしたり、今の姿になったのも何か「意味がある」ことであり、無駄な道ではなかったんですね。 

 

それにしても、達磨のお師匠さん・・いい事を言ってくれてる。

 

《達磨よ・・ いいですか この広い宇宙のどこにも完全なものなどないのです

大切なものを見おとさぬ心眼を持ち 良いところを見なさい

 

《達磨・・ いいですか》

一見無駄に見える事も いつか必ず役に立つ時が来ます

点と点は繋がり やがて線となって見えてくる・・ 私の説法と同じ

私との修行もね》

 

 

《一見無駄に見える事も いつか必ず役に立つ時が来ます》・・・たしかに「あの時やってたアレがまさか役に立つとは」って思う事、大人になったら1つや2つ出てきます。 たとえ「目に見える形で」表れなかったとしても、その経験が「忍耐強さ」になったり「負けず嫌い=向上心」になったり、辛い経験が「人の心を想うようになれた」とか・・無駄なことなんて無いんですよね、きっと。

 

 「引きこもりでゲーム漬けなんて」と思うけど、八丸の場合はそれが修行になっていた。 「ちょっと異色な修行をしてきた事」が、八丸の個性やら最大の強みになっている・・ それに、なんといっても「ランキング1位」ですからねぇ~・・これ、才能と時間だけじゃなくて「凄まじい努力と負けん気」が無きゃ出来ない。そこまで登り詰めるのも、1位をキープするのも凄い。 努力も精神力も要る・・これもいい修行になっていたと思う。

 

八丸が思い出す、かつての父ちゃんとのやり取り・・

 

「バトルランキング1位だ!」

「よかったな・・で・・それが何の役に立つ!

 

よくありそうな親子の日常会話・・・これ見ると、父ちゃんも八丸を特別扱いせず「ごくフツーの父ちゃん」してたんだなぁと思います。 だけど・・ゲームであろうと「ランキング1位」って凄いことですよ、父ちゃん!  もっと喜んであげようよ!

 

ま、子供を思えばこそ親はなるべく「無駄を排除した方がいい」って思いがちでしょうけれど・・ でも子供にとって、そういった一見「無駄に見えるモノ、役に立ちそうもないモノ」がお宝だったり大切だったりしますよね。 

親に言われたり、強制されたこと「以外」のやってる事、やりたい事に、その子の個性やら才能とか「本来のその子らしさ」があったりするし。 で・・それは大人にも言えるような気もします。

 

例えば、今回のあの謎の侍・・・ 彼の任務は《猫と子供コンビを探す事》ですよね。 なのに、調べもしないまま逃してしまったのは何故だろう? 絶好のチャンスを逃したことで、結果的に「遠回り」になっちゃうかもしれないのにね。 それでも「八丸をこのままにしておきたかった」・・・八丸に興味が出来て「この子の行く末を見てみたい」と思ったのだとしたら、そう思う理由に彼自身の「本当の想い、本当の姿」があるのかもしれません。 彼は自分が「なぜこうしたのか」自分自身の判断に「違和感」を感じているんじゃないのかな。

 

  ピッピッ・・と減っていく参加者カウンターの「数」と、八丸のゲーム漬けだった「日々」のカレンダーが重なっていく絵がいいですね。  減っていく数字を見て手応えを感じながら、八丸は「積み重ねの日々の、今日に至るまでのカウントダウン」を実感していたんじゃないのかな・・・「今までの自分が歩いてきた遠回り道、寄り道」に愛おしさを感じながら。

 

今のこれもアレも、きっといつか・・「何かの役に立つ」。 

何事にも「良いところ」がある・・・何事にも「無駄」なんてないのかもしれないですね。

 

 

 (さて、次は竜との対戦ですね・・!)

 

 

☆長駄文、読んでくださって感謝。

 

 

☆サムライ8八丸伝、今週は面白かった。 どんどん面白くなってきてると思うんだけどな・・

 

☆今回の話、お母さんに「またゲームばっかりしてゴラァ!」と叱られてる子供達には希望の光になったかな・・・?(今はeスポーツも人気だしね)

 

☆あの侍さん・・八丸のこと「場数は私以上 歴戦錬磨の男」とか言ってたけど、たしかに・・ナナシとの通信対戦だけでも 1億戦以上と言ってましたよね。  次に会う時、ナナシ・・強くなってるでしょうね。早く出てこないかなぁ(いいキャラだと思うから)

 

☆今回の勝利は、アンの祈りが八丸の侍魂を《浄化》したから・・なのかな。アンの祈りがそれだけ純粋で濁りの無いものだったからなのかも。というか、アン・・目がぱっちりして可愛くなってきてる。。

 

☆早太郎(小)、かわいい! 今の姿だけじゃなくて、時々小さく変化できればいいのにと思っていたので良かった!  作品の「マスコット的存在」をつくるなら、やっぱり早太郎(小)がいいだろうなぁと思うし。 

 

☆今回も、八丸は相手の侍に「ありがとうございました!」と気持ちよくお礼をし、アンにも「さっきは本当にごめん!」とまた謝っていましたね。 しかも言葉だけじゃなくって、すぐ取り入れていってる・・

 

☆「相手から学んでいく」という話で連想するのが NARUTOに出てくる「サイが描いていた絵本」。 サイと兄さんが別々の道を歩んで、それぞれ敵と戦って、敵が身につけていたモノ(戦利品)を次々と自分に加えて「成長していく」絵が描いてあったんですよね。 あれは「ナルトとサスケが別々の道を歩いて、それぞれ出会った敵との戦いで何かを学び成長し、最後に出会う」ストーリーを予告していたモノだと思ってますが・・・「出会った人から学んで成長していく」スタイルは、八丸も同じだなぁと思う。

 

☆竜も少し変わってきた・・? 骨河のセリフに「誰が?」と聞かずに「オレ達と同じだ」なんて言ってたし、ラスト八丸にも「誰が?」とか聞かなかったし。

 

☆たまに自分も「これが何の役に立つ?」って思う事があります。ブログ書いてても、たしかに何かの役に立ってる実感はないけれど・・いずれ無駄じゃなかったと思えたらいいな;

 

☆八丸が言ってた「義を見てせざるは勇無きなり」は、第1話ゲームの中で達磨も言ってましたが、NARUTOでも出てきます。 それと「無駄な寄り道なんてない」という話は、ナルトが木ノ葉丸に教えた「火影の道に近道なんてない」を思い起こさせます・・ 

(木ノ葉丸の「寄り道」の雑考と、「義を見てせざるは勇無きなり」の雑考記事です。参考までにぜひ↓↓) 

 

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サムライ8八丸伝第22話 アンと兄 感想

《ぐちゃぐちゃに絡まっててほどけない記億》

《ずっと絡まってた結び目を解こうとしてきた》

 

《でも分かってた》

《本当は私・・・》

《兄さんの事 忘れたくなんかなかったって!》

《八丸くんと出会って》

《繋げたままでいたかったんだって!!!》

 

さて、今回は「アン」のお話でしたが、アンもキリッといい表情になってきた・・・(ぽわ~んとしているのも可愛いんだけれど)

このところ、ストーリーが一本道だったから、ちょっと刺激とか「え?」な展開が欲しかったので、こういった「横道」は歓迎!    

 

・・そうか、アンも「孤児」だったんですね。

 

 アン「も」と言ったのは、岸本作品(ってNARUTOだけど)には「親がいない子供達」が多く登場したからなんですが、彼らに共通して言えるのは《自分の存在を認めて欲しがっている》ということ、そして《居場所を探していた》ということ・・だった。 ナルトがそうだったし、孤児だったカブトが《ボクは自分を認めず何者かも分からないでいた》けど、最後にやっと《ボクは他でもない――カブトなんだと》と気付いて終わる・・・これはまだ記憶に新しい。 カブトも最初は名前が無くって、「カブト」と名付けてもらって、やっと「自分と居場所」を得たような気がしてたんですよね。

 

 そして・・アンのお兄さんも「名無し」だったんですね。   というか、ここでは孤児は全員名前が無く「名無し」だったとはね・・     つまり、あの「ナナシ」も「孤児の一人だから名無し」という訳でしたか。

 ナナシは《ボクは他人から見えない透明人間》と言っていたけれど、それはなにもナナシだけじゃなくて・・・すべての名無しくん達に言えることだったんですね。

 

 名前が無いーーーーつまり「この世での存在を認められていない、存在が無いに等しい」。 だから《透明人間》。 

 

 人間ってのは、固有の名前で呼んでもらえて、周りから必要とされて・・そして誰かとつながることで やっと「自分」を認識出来るような気がするんです。 鏡に映った姿を見て認識するだけじゃなく、「他人の目から見た自分」を知る事で「自分=ボク」を認識できるような。 ボクってこういう名前で、こういう役割があって、周りからこう思われているんだ・・と知る事で、やっと《自分像》をイメージできる。 だから、それが無かったら「輪郭の無い透明人間」になっちゃって、自分が分からないんじゃないだろうか・・・?

 

  その中でも アンの兄さんは、名無しと呼ばれる中で《自分は七志》と名前を決めて、自分の存在を失わないように、自分が消えないように・・必死に生きていたんですね。 アンにもちゃんと「アン」という名前を付けてあげて。 ここまでは、微笑ましいいいエピソードだった。

 

 兄さんは、アンを守って「誰かに必要とされる存在」になりたかったんだと思うんですよね。  でも、アンを守れなければ「存在しないのと同じ」になってしまう・・それで焦っちゃったのかなぁ。 あまりにも悲しい・・残酷な結末だった。 

 (ああやってロッカーボールの前でいくつもの大切な命が失われたんだろうなぁと思うと・・・正直、あまりいいシステムとは言えないと思ってしまうんだけど)

 

「アン」の名前・・・達磨が言ってたみたいな、あんな難しい由来(阿吽)じゃあないのかもしれないけど、もしかしたら「話すのが苦手だったアン」の為に兄さんが「一番言いやすい名前」をつけてあげたんじゃないだろうか。 でも、アンは「自分の名前を言うのが一番苦手」だったんですよね。  

 自分の名前を言うことは「兄さん」を思い出すことになるし、「過去の自分=忘れようとしている自分」を認めることになってしまう。 だから言いにくい・・言いたくなかったのかな。

 

 そして、アンが大切な思い出を忘れて「違う自分に生まれ変わりたかった」のは、「過去の自分が不幸だったから」という以上に、兄さんを「自分のために苦労させて命を落とさてしまって、なのに自分は何も出来なかった」からだと思うんです。  その点は、八丸と同じですよね。 八丸も「自分のせいで父ちゃんに苦労させて、親孝行も出来なかった」と思ってた・・(「思ってた」=過去形)。

 

だけど、アンが《本当は兄さんの事忘れたくなんかなかった》《八丸くんと出会って 繋げたままでいたかったんだって》と気付いたのは・・・「この時」だったんじゃないかと思うんです。 それは第15話

 

八丸が、

 

《オレ・・今まで自分が不幸だと思ってたんだ・・ だからアンに嘘ついて隠したんだ・・ 昔の事・・》

 

《でも父ちゃんはそんなオレとの今までを “楽しい生涯だった”って言ってくれた》

 

《父ちゃんとの事を思い出せば思い出すほど オレもそうだったんだって気付いたんだ》

 

・・と言った時。 このとき、アンは「・・・!」はっとしてる。 

 

「兄さんと自分」もそうだったんだ・・いや、「本当は気付いていたことに気付いた」といいますか。 これでやっとアンは「兄さんとの日々、過去の自分」を受け入れることが出来たんですね。

 

 八丸と兄さんがつながって、そして八丸とアンもつながった・・  そして過去と現在もつながった。 だからアンは「あの時できなかったこと」をやろうとしている・・

  

 (アンの兄さんが最後に言った言葉は「これでアンを守れる・・完璧な侍に」だった) 

 兄さんは全部「1人で完璧に」やろうとしたんですね(何だか誰かさんを連想しちゃう)。 そうか、れでだったのか・・・

 

この前、八丸が「オレは完璧じゃない!でもーーー」と言った時、アンが力強く「だ・・だから私がいるんです!」と言ったのは。

 

 ふだんだったら「人の話を最後まで聞いて!」というアンが、なぜかあの時、八丸の言葉を途中で遮った。 そして「そんなの分かってます!」と言った・・・ 《でも》とか言わなくていい、完璧じゃなくていい・・・《だから私がいる!》と力強く答えてたんですね。 力強い「自分自身の肯定」。 これ以上ないほどの力強い「自分の存在意義の肯定」です。  アン自身が感じる「自分がこの世で必要とされている」実感・・・これがアンに強さを与えたんですねぇ。  あの時に出来なかったことを、今やろうとしている・・

 

 八丸がつないで、そしてアン自身がつないだ「兄さんとアン」・・そして「過去と現在」。 そしてアンが認めることが出来た、兄さんがくれた「アン」の名前と・・そしてアンが「ここに居る理由」。  これからは、もう「アン」と堂々と誇らしく自分の名前を言えるようになるんじゃないのかな・・?

 

 

☆ ナナシも、竜も「自分」が分からなかったけど、「名前」と「自分の存在」・・・これからも大切なテーマになっていきそうですね。 

 

☆アンが思い起こす兄の背中の「七」と八丸の背中の「八」。

「七」って漢字は本来「切る(骨を切る)」という意味。で「八」は「別れる」という意味。 どっちも繋がりを切っちゃうとか別れちゃうとか、あんまりいい意味じゃないんだけど・・その逆境の中でも「つなげる、つなげていく」・・そういうことでもあるのかな?

 

☆ 最近、アンの話し方が少しスムーズになってきてる気がするんだけれど・・・これからもっと上手く話せるようになるだろうか。 心の中の声は、スムーズだったし・・。


☆アンの祈りの力が凄まじい。 達磨が目をカッと見開いて《正解だ!》と言ったり、相手の侍に(これほどの強い「繋がり」があるのは長年に渡る信頼が不可欠)と驚かれたり。  八丸もアンも、凄い成長スピード・・・ ま、いずれ「銀河最強の侍と姫」になるなら このぐらいグイグイいかないと間に合わないかな・・・

 

☆「つながり」とか「名前」とか・・「完璧じゃないから誰かが助けてくれる」とか、凄く岸本先生っぽい。61~62巻のカブト(イタチのイザナミ)とかなり重なる・・・ やっぱり岸本先生が伝えたいメッセージなんだろうと思うけど・・もっと「まったく新しい視点の」新鮮な何かも欲しいなぁとか(という願望);

  

 ☆次は21日発売。時間があるので、スルメすることにします・・!(サムライ8をスルメするのかNARUTOでスルメするのか未定ですが)

 

☆駄文、読んでくださって感謝。

 

☆現在、台風の中におります;どうか、皆さんご無事でありますように・・!

 

 

(サムライ8八丸伝第22話 アンと兄 感想・・・サムライ8八丸伝感想・考察ブログ!  2019/10/12)

 

 

 

 

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サムライ8八丸伝第21話「白く輝く刃」感想

 今週ラストの《白く輝く刃》の絵・・・「きれい」だった。

 

 

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十字形の光。 キィィィンと鋭くぶつかるも、中心部が「曲線」になっている

 

鋭い衝突なのに、ぶつかってる中心が曲線で交わってるからなのかな・・・「柔らかさ」も感じるんですよね。 今までの《斬る》イメージとちょっと違うような。 相手を斬って倒す衝突というよりも、相手と「共鳴」しているかのような・・「手合わせ」という感じといいますか。 なんとなく、ここからも八丸は「斬る」よりも「つなぐ」侍なんだなぁ~なんて思ったりして。

 

 

で・・・さて、今週のサムライ8 ですが。
 

扉絵に「戦闘加速」とありますが、八丸の成長もやたらと加速してますな・・! 

 

竜には(八丸 こいつのセンスはオレより上だ)と言わせ、達磨には「拙者より速い」と言わせ、さらに突如現れた神々しい侍に(いい「勇」を見せてくれる!)と言わせて、最後には達磨が・・

 

《!!!!》
《こ・・これは・・白く輝く侍魂ッ‼?》
《ついにーー目覚め始めたか 八丸!》

 

「ついに」って・・・いや、そこ「もう目覚めちゃったのか?」じゃないかとも思ったんだけど・・・

《白く輝く侍魂》ってのは八丸の最終形態だと思っていたから、ずいぶん早いような気がしちゃった。 八丸の成長スピード、半端ない。。。

 

 同じく「加速」してるように思ったのは、話を「詰め込んで進めてる感があるところ」。 今回出てきたセリフに「岸本先生が伝えたいであろうメッセージ」が山ほど詰め込まれてるような・・ 例えば、ざっとあげてみてもこんなにある・・・

 

・「斬る」より「つなぐ」(守る)

・口先ではなく「行動」で意志を表す

・「何が何でも」であっても「卑怯な手」はダメ

・「ごめんなさい」と「ありがとう」

・敵もまた「師」である

・完璧じゃないから仲間がいる

・大切なのは「何のために」

 

イカにも岸本先生らしいメッセージ。 どれもスルメ的にじっくり味わいたいのですが、中でも印象に残ったのは《何のために》。 八丸、《何が何でも》になりすぎてアンを忘れちゃってましたもんね。 何のために侍は戦うのか忘れてしまってた・・・ 

 

八丸って「夢中になると周りが見えなくなる」し、意外と脆いところもある。 竜との練習でも《何が何でも》過ぎちゃって自分の首飛ばしちゃってましたもんね; アレはあれで「面白い発想」なんて思ってたけど、後先考えない発想ともいえる・・・ 達磨は「八丸の危なっかしさ」を心配してたのかもしれませんね。

 

で・・その達磨ですが、ビッグマウスの骨河が「アンちゃん、オレが付いてる心配するな」なんて言いだした時、「それは八丸の役目だが可能性がないわけではない」なんて言ってましたよね。 え??それってどういうこと?と思ったのですが・・・ 達磨は、八丸が本当に「アンを守れるか」少し不安だったのだろうか? (八丸は《何が何でも》で何をしでかすか読めないし) 。 

 

(実際、骨河式に大口を叩く侍や「漁夫の利」を得ようとする侍はリタイアしていき、八丸は順調に進んだように見えたけど、「剣に溺れ辺りが見えておらん」状態になってアンを守るのを忘れてしまい、突如現れた神々しい侍がアンを助けてくれるのだが・・)

 

んーー・・八丸って自分の技術面での成長スピードの速さに、精神面や経験がついていってないというか。 

 

達磨は、そのあたりにも不安を抱えていたんでしょうねぇ。 アンを助けてくれた侍との「勝負」になった時、達磨は《この勝負 どちらに転んでも何かを得る 近道か‥遠道か・・》と考えてましたよね。 本来ここで負けたら「主催者=鍵の一人かもしれない侍」に会えなくなっちゃうわけで、何が何でも負けられない場面なんですが・・それでも達磨は「負けても良し」と考えてる。 遠道でもいいと考えてる・・

 

 達磨はかつての一番弟子(アタ)に裏切られちゃってるし、「師」としては失敗者でもあるんですよね。 アタも「剣に溺れて大切なものを見失った」のかもしれない・・   

 《ゆっくりでよい》・・は達磨自身の戒めでもあるのかな。 「早くすべての鍵を揃える事」よりも「今ここにある鍵を育てる」方が大切だと考えているのかも。

 

八丸は、失敗してもすぐ学ぶ。 相手に「自分の非」を指摘されると、素直に認めて反省する。 そして「ありがとう」とお礼を言って、アンに「ごめん」と謝る。 そしてすぐに直していく。 八丸のこういうところ、本当に純粋で素直ですねぇ~・・だからこそのバツグンの吸収力、抜群の成長力。 すぐに吸収する八丸だからこそ、1つ1つの過程がすっごく大切になってくるんですね。 そして、達磨もそれを大切にしようとしている・・・

 

 

 それにしても、絶妙なタイミングで「八丸の勇の質を見抜く侍」が現れてくれましたね; コレも八丸の「引力」のおかげ? 

 その直前に、達磨が《金剛夜叉流ーー》と何か仕掛けて、そのままになってるのが気になる・・・ 結局、アレは何だったんだろう・・?

 

 

☆口先だけで人任せな骨河に、達磨は「協力」を求めてましたよね。 で、骨河も意外とそれを楽しんでいたような気がする。 骨河って、本当は自信が無いのかも。

だけど「自分も誰かの役に立つ」と気付いたら、骨河も「変わる」んじゃないのかな? そうしたら「いい男」になれるかな・・。

  

 ☆気になる「主催者」ですが、参加者のリタイアも認めてるし、やられても「散体」はしないように配慮するなど、気持ちは優しそう。

 

☆アンも、すごいパワー見せてますねぇ・・生け花で見せたような迫力あるパワー・・

彼女も過去に何かあったんですね(お兄さん・・)

 

☆達磨、スナイパーを使う時は骨河に目を借りてましたけど、他の場面でもまるで見えているかのような言動なんだけど・・;

 

☆あの神々しい侍も、達磨が「八丸の師(猫の師と言ってる)」であるとよく分かりましたね;

 

☆その侍と対峙する絵、見開きを使っての絵・・・いい構図だったなぁ。 今週も、隅々まで手抜きなしの素晴らしい絵。 アンの表情も良くなったような。 大久保先生、ちゃんと睡眠とってますか・・?

 

☆次回は今週土曜日12日発売。 今後、「えぇぇぇ??」みたいな展開も期待したい!

A展開でもなくB展開でもなく、C展開だった・・みたいな。

 

☆バトルロイヤル、ロワイヤルとご入力してました;訂正します;

 

 

 

 

☆駄文、読んでくださって感謝。

 

 

(サムライ8八丸伝感想・考察ブログ! 2019/10/07)

 

 

 

 

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サムライ8八丸伝 コミックス第1巻&第2巻同時発売(10月4日)! スルメ感想を少々

 読みました、「サムライ8八丸伝コミックス第1巻&第2巻」

 

 アニメイトで買えば、小冊子のおまけ付きだったんだってね・・買ったあとにツイート見て知った;

 

 さて、大久保先生の絵はやっぱり優しくていいですねぇ~・・ 表紙のデザインもすっきりで、星をデザインしたような円の統一感もいいし。  それにひとことメッセージの、テントウ虫に乗ってる大久保先生の絵がかわいい!  

 

 第2巻には「達磨のモデル」という猫ちゃんの写真もありますが、これ先生んちの猫ちゃんなのかな?  なるほど似てる。 お名前はラテちゃんという、イマドキなおしゃれな名前・・・そのあたりは「少々おっさん臭い達磨」とはイメージが違いますがね;(最近のワンちゃんネコちゃんの名前って、どーして食べ物系が多いのかな?) 

 

そして・・・私的には一番ツボったのが岸本先生の《スルメ宣言》でした! 

 

第1巻の岸本先生の作者メッセージに、こんな文章が・・・

《スルメをよく食べるようになりました このマンガも噛めば噛むほど味が出る、そんなスルメマンガにしていけたらと思ってます》

《いやガムじゃねーか!という方、味がなくなる前にすぐにもう1個(第2巻)食べてください》

 

す、スルメ・・・「スルメマンガ」宣言!! 

 

いや、なるほど納得です。 そして、なんとなく分かる。

  

まずは「スルメ」に関してなのですが・・

 

岸本先生の漫画(ほぼNARUTOしか読んでないけど)ってスルメだなぁ~と常々思っておりました。 スルメというか、 NARUTOはとにかく「読み返すほど面白く、読み返す度にちがう味がする」漫画でして、何度読んでも「新しい発見がある」のです。 だから、今でもまだNARUTOの雑考ブログを続けてるわけでして・・ NARUTOこそ「スルメマンガ」なんですよね。 そうか、先生はサムライ8もスルメにするおつもりなんだ・・・ よかった、それこそ岸本マンガの醍醐味ですから!

 

 実は、今回のコミックスで楽しみにしてた事があったのです。  それは「最初っから15話までぶっ通しで読んでみる」という事・・・コレもコミックスならではの楽しみですが、そうするとジャンプで読むのとはまた違った味がするというものでして。 

 

 「一気読み」ならではの味わいとか、「すでに先を知っているからこその味わい=スルメ的な味わい」とか。

 

 スルメ的に読むと、たとえばもう「父ちゃんの結末や事情」も知ってますから、今ならさらにジワジワきますねぇ~・・父ちゃんの心情も。
 第8話で「そうか・・ もう点滴もいらなくなったな・・」とうつむき加減な父ちゃんの絵とかいい「スルメ味」出してます。 

 喜ぶべきなのに、喜べない・・それにもう「父ちゃん」としてしてやれることもほとんど無くなってしまったという空虚感やら・・・一言二言じゃ表せないような様々な感情や新たな悩みが、この表情に滲み出てるような気がする。ジワジワしてくる・・・


 

それと《すぐにもう1個(第2巻)食べてください》なのですが・・ 

 

 サムライ8八丸伝に関しては特に「コミックスで第2巻まで一気読みした方が面白い」ような気は致します。 というか、第15話までが事実上の第一話というか そこまでがオープニングなので、そこまで行かないと何が何やらになっちゃうんですよね。 

 それに、 最初のうちアレコレ出てくる「侍システム」の説明の積み重ねは、続けて読んだ方が分かりやすい(一週間あいだがあいちゃうと、忘れちゃってたし)。

 サムライ8八丸伝は分かりにくいという声に対する「作者側からの答え」でもあるのかな、と・・

 

そして、何と言っても最初のヤマは第15話! ここで主人公がここまでで最高の見得をきります。

《アンも 銀河も 父ちゃんとの最後の約束も 何が何でもーーー 守る》

 

これですよね、まずはここまで読んで欲しい!ってことじゃないかと。

 

言い換えれば、ここまでは「主人公がかっこよく見得を切る場面は少ない」。 いや、ここまでもあるっちゃあるけど、このセリフこそ八丸が自分の「勇」と“義”をみつけて誓うところですから・・・

このセリフ、しかも「後ろ姿」ってのがいい。

本当にカッコいいセリフってのは、正面向きより背中越しだったりする・・・そのほうがなぜか響くというか、 言葉が薄っぺらくないというか・・その背中に「決意」を感じるのです。 この場面は(ほぼ)間違いなく、スタート編最大の見せ場というか物語通しての大きな見せ場だと思います。  結局、八丸の物語はこの誓いを守れるかどうか・・になりますよね。 

 

だから、まずはここまで続けて読んで欲しい・・・「そうすればガムもスルメになるかも」という事じゃないかと。

 


 あ、それと第2巻ラストの「おまけ」になっちゃってたアタですが。 この4コマ、面白かった(笑) ツッコミがね・・

 

でも、この人ホントに悪い奴なのか?・・なんて今もちょっと疑ってます。 烏枢沙魔流なのに金剛夜叉流も使ってるところや、(11話の感想でも書いたけど)八丸の「師匠に対する無礼な口のききかた」を本気で叱った点に違和感を感ちゃうんですよね、やっぱり。  岸本先生的な話の運び方だと「完全な敵」ってのがいないから・・ってのもありますが(NARUTOはそうだったので)、父ちゃんの「憎き仇」ではありますが、まぁ焦らず長い目で見ていこうかな、と。 そう、あせらず・・ゆっくりと、最後まで。

 

 達磨が八丸に度々注意してる「最後まで聞け」とか「ゆっくりでよい」・・・これも岸本先生の《スルメ宣言》と重なります; あせって結果を出そうとか、そうじゃなくて「ゆっくりスルメで」というね・・ これも逆風覚悟での?先生の挑戦なのかな、と。(これも実績のある岸本先生だから出来る事だとは思うけど)

 

 

・・・とりあえず買ってきた!一回読んでみた!というご報告でしたが、さて これからゆっくり スルメ読みしてみようかな・・・

 

 

 

☆駄文読んでくださって感謝。

 

 

(サムライ8八丸伝感想・考察スルメブログ! 2019/10/04)

 

 

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サムライ8八丸伝 第20話「相棒」感想

「残りーー1567人 最後の一人になるまで」

「バトルロイヤル スタートだ!」

 

   今回もサクサク進んで いよいよ始まりましたねぇ~・・・《バトルロイヤル》。 何か ごっついの出てきたし・・; でも、今週印象に残ったのは なぜか「愛らしい表情」たちでした。

 

 例えば、八丸が「それもいいなぁ・・相談してみる!」とニコニコ駆け出した顔も可愛らしいし(騙されやすいタイプだなぁ;八丸)・・ リュウのぎこちないウィンクもかわいいし、達磨のニッコリ微笑む表情も ホンワカ可愛らしい(達磨って垂れ耳のスコティッシュフォールド種?)。 それに、八丸を「気に入った」と言う竜をムッとして「・・・」と見つめる骨河の顔も可愛いらしかったし、祭りの主催者ジャイアン(仮称)のホルダーもちょっとブサ可愛い。  なんだか、どれも微笑ましく見えてしまって・・皆「いい子」に見えてしまった。   骨河も、意外といい奴じゃないかと思ったりで。

 

 コツガってちゃっかりしてるし チャラくも見えるけど、竜が「骨河はいい奴だ」と言うのは本音なんだと思う。  八丸があれこれ竜を質問攻めにした時、「誰にでも言いたくねェ秘密の1つや2つはあるもんだろうが」とか「時には自分から忘れてしまいたい事もある」と注意していたけれど、今までも そうやって 世間の興味本位な質問から 竜を守ってきたんじゃないのかな・・?   骨河は「竜を利用してるだけ」のつもりかもしれないけれど、それでも自然と竜の「心の傷」を察している。 今の「何も覚えてない」状態の竜を、骨河はそのまま受け入れているように見えるし、竜も居心地がいいんじゃないだろうか。    

 でも もしかしたら骨河のほうも「偏見も持たずに素直に接してくる」竜に、どこか癒されていたりして・・・

 

 それに、注意されて素直に反省して「御免」と謝っちゃう八丸も「いい奴」ですよね。 興味津々な八丸は「知りたい願望」全開で 遠慮なく聞きまくるけど、親しき中にも礼儀ありじゃないけど、土足でなんでも踏み込んでいい訳じゃないし、「あえて聞かないでおく」配慮や優しさも要るのだと・・ 今回、これは骨河に教わりましたねぇ。「指摘されたらすぐ学ぶ」・・・やっぱり、バツグンの吸収力!

 

 

「コンビを組んでたった一か月」で ここまで息があった漫才(?)を見せる《コツガとリュウ》・・  《相棒との付き合い方》のいいお手本になるんじゃないのかな。

 

 でも、最後に いきなり始まったバトルでは、にわかトリオの「竜、師匠、八丸」で早速うまく分担してましたよね。 目の見えない達磨、言葉がうまく通じない?竜、空気を読むのが苦手な八丸・・ なのに、鮮やかなチームワーク。

 

 言わなくてもお互い「なんとなく」分担できたようで・・・まさに阿吽の呼吸的とでもいいましょうか。 こういう言葉じゃ説明できない「なんとなく」って大切なんでしょうね、きっと。

(竜は、刃の変化も《なんとなく》やってると言ってましたが)

 

で、阿吽といえば・・「開けると閉じる」つながりで、今回の「骨河のウィンクとリュウのぎこちないウィンク」なのですが・・

 

 骨河は「いい計画は秘密ってこと」と意味を説明していましたが、んー・・・  ウィンクって、実際には殆どする事なんて無いですよね(漫画ではよく見るけど)。 

  で、まじめに?調べてみたら、ニコニコ大百科ではこんな説明がありました(面白いのでちょっと引用)

 

《特に若い女性が用いた場合チャーミングな印象を与え、アイドルや芸能人が見せる可愛らしい仕草の代表的なポーズでもある。反面ウィンクをうまく出来なかった場合、ひきつったような顔になり両目をつぶった顔になり間抜けな印象を与えてしまう。ただし不器用な様が可愛らしいと受け取られることもあるので要はやる人次第である》

 

・・なるほど。  たしかに何でも「やる人次第」ですよね; 竜のぎこちないウィンクが可愛らしいのも、竜だからなのかもしれないし・・ 

 

 NARUTOでは、自来也が女性のウィンクに「脈ありだのぉ~」とついて行ったあと、ナルトに「女の人のウィンクなんてベタな攻撃で興奮してたくせに!」と突っ込まれる場面もあるのですが・・ 女性に疎いナルトでさえ「ウィンクはベタな攻撃」って分かってたんですねぇ。

 

  ま、相棒にするウィンクってのは「同意」を求めたり、「だよね?」という念押し、あるいは「黙ってろ」的な軽い威圧サインだったりしますかね・・ いずれにせよ「ふたりだけの秘密」という特別感があって、それで勘違いしちゃう人もいるのかなぁ~・・     ある意味「言葉なしでのサイン」であり、阿吽のサインでもあるのかも。

 

(にしても、度々出てくる阿吽というか「片目開け片目閉じ」描写・・・これ気になるなぁ)

 

 コツガは竜に「敵になるかもしれないんだから(八丸に)肩入れするな」と ごもっともな忠告をしてたけど、なんだかなぁ~・・ 八丸を「気に入った」と竜が言った時にジッと見た骨河の顔・・・ヤキモチ焼いてるようにも見えちゃった(笑) いや、これだと面倒になるなぁと思ってるだけかもしれないけど・・ 

 でも「肩入れしたら、敵として戦い難くなっちゃう」と骨河は考えてるわけで、意外と「八丸たちに肩入れして敵にまわせなくなっちゃいそう」なのは、骨河のほうなのかな・・なんて思ったりもします。

 

・・・ともあれ、「鍵仲間」かもしれない主催者侍との対面も もうすぐ、かな・・??

 

 

 (コミックス1巻&2巻、4日金曜日発売です!)

 

一気読みしたら、また違った感想も出てくるかな。


 

 ☆駄文、読んでくださって感謝。

 

 

☆相棒ってのは、一緒の棒を担ぐ、共有するってことですよね(本来)。バランス、分担が大切・・ 

☆ステルスフィールドとかカウンターとか、SFっぽくって面白い・・。

☆やっぱり侍=男 姫=女と完全分業されているのだろうか。 姫は命令通りお料理作ったりアシスト業務とお花活けたり、なんか古い日本のような・・なんて、そこだけ引っかかっちゃうんだけど;気にしすぎかな。

 

 

 

☆サムライ8八丸伝第20話「相棒」感想 サムライ8八丸伝感想・考察ブログ!  (2019/09/30)

 

 

 

 

 

 

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サムライ8八丸伝 第19話 何が何でも!!! 感想 (ジャンプ43号)

 

「何が何でも!!!」

 

・・・タイトルに「!」3つ。 

 

前回 “変わっていく八丸”に戸惑ってしまい(私がね)八丸の「らしさ」って何ぞやと気になっておりました。  八丸は「学んで変わっていってる」のか、それとも「ブレてるのか」。   少し見守ろうと思ってた矢先・・・さっそく「答え」を出してもらった気分です。

 

八丸は、ブレてない。 変わってない。

 いや・・「変わったけど変わってない」のかな。

 

外見やしゃべり方とか「目に見えるモノ」はどんどん変わっても、八丸の根本は変わってない・・   今回それを確信できて爽快な気分です。 存分に《八丸らしさ》を見せてもらったよ・・!!! (!3つ)

 

八丸「らしい」と思ったのは、たとえば・・

 

八丸が「一度も師匠に指示を仰がなかったこと」。

 

 達磨も「答を己で導くのも訓練の一環だ」と言ってはいましたが、なにしろ八丸本人に まったく「師匠に頼る」気配がない。  有名な師匠がついてて、しかも30本続けて取られているってのに、それでも「師匠~どうしたらいいんですかぁ」なんて聞かないし、聞こうという発想もないらしい。

 いい意味で依存心がないというか、独立心があるというか、これも「ずっと一人でゲームやってた」おかげなのかな。   この子は《自分で答えを見つけることの意味》や《見つける愉しさ》も知ってるんですね。 

 

  偶々この前「自来也大蛇丸の指導法」について雑考していたんです。 自来也は最初っから「自分で答えを見つけるべき」と意図的にナルトを放任して、「成長とは自分で考えて答えを見つけるものだ」と言っていた・・  一方で大蛇丸は サスケが【自分で考えて自分で答えを出す事が他人色に染まらず、自分を見失わない答えでもある】と気づいた姿に、成長を知ったんですよね。   ようするに《答を己で導くのも訓練であり成長である》ってのが、岸本先生が基本的に大切にしている考え方、読者に伝えたいメッセージなんだと思います。

 

  その点、八丸は最初から「自分で考え答えを出す」事が自然と身についてるし、  これも八丸「らしさ」の1つじゃないだろうか。   そして、これならいくら他人から影響を受けたとしても「自分を見失っちゃう」ことは無いかもしれない。  

 

さらに、感心したのは八丸の「分析力」

 

 師匠に頼らず 自分で考える癖がついているから、自ずと「相手をよく見て分析している」んですよね。   この「分析力」も おそらくゲームで培ったものですよね(さすがナナシと一億戦以上やってるだけはある)。

 最初こそ「竜のスピードと強さが想像以上」だったのか焦りを少し見せたものの、「相手は自分より上」と認識すると あとは焦らず、やられても良しとして毎回分析し始める・・・ この「焦らない」冷静な判断は、達磨の「ゆっくりでよい」という教えの賜物かな・・? そして、

  

そこに加えて 八丸の「発想力」。

 

 「相手の刃に触れなければいい=自分で斬っちゃう」っていう発想も驚いたけど、にしても自分の首斬っちゃうとはね! ・・・いや、実に大胆;驚いた。

 

  正直 かなりエグい絵なんだけど;八丸は笑ってますもんね、「めちゃ痛ェ」って・・相応の痛みはあるんですねぇ(首斬られた飛段が「むちゃくちゃ痛ぇぞ」って叫んでたのを思い出してしまったよ)・・ うん、見事な発想と申しましょうか。

 

  八丸って、理論の理解は早いし すぐに応用できるけど、師匠の「パンツの喩え」とか説法は苦手みたいだし・・ 「ことばを柔軟に解釈する」のは苦手なのかと思ってました。  だけど、今回の作戦は「与えられたルール(ことば)」に対する柔軟な理解力や応用性あればこそなんですよね。  いや、これは「バカ正直に言葉を解釈出来ればこそ」の意外な発想なのだろうか。

 

  でも、これ・・どっちかというと  相手の「竜」の発想のような気もする。

 

 竜は「バカ正直に言葉そのままの解釈をする」ために、フツウじゃない「意外な行動」に出る。(この前は「女は斬るな=女じゃないから仲間のコツガも斬っちゃう」という読めない行動に出たし)。

 「言外の含み」を読むのが苦手な竜だからこそ「意外な発想、行動」になるわけだけど、「相手の刀が触れる以外は何でもアリ」っていう発想も、どっちかというと「竜」っぽい。

 

 八丸も、竜ほどじゃないけど どっちかと言うと「ストレートな言葉じゃないとイヤ」なタイプみたいだし、竜の「バカ正直ならではの意外性溢れる発想、読めない行動」にヒントを得たような気がします。   目の前で散々繰り広げられた、漫才のような「コツガとリュウのやり取り」から、八丸は「学んだ」んじゃないだろうか。 そしてさっそく応用して取り入れた・・・んじゃないだろうか?

 

これは八丸ならではの「吸収力」のおかげ・・かな、と。

 

 前回、「八丸の師匠に対する話し方が急に丁寧になったのが気になる」という話をしましたが、今回も完全に敬語になってますよね(というか、ますます丁寧になってる気がする)。   これは「侍」として しっかりせねばという自覚や、師匠に対する尊敬の念が生まれたせいもあるんだろうけど、「アタに言葉遣いを叱られた」ことも大きいと私は思ってます。  

 アタがたとえどんな人物であったとしても、侍として「元師匠に対する言葉遣いは丁寧」という最低限の礼儀は失ってない・・      たとえ敵であっても、八丸は出会った人からすぐに何かを吸収して、いい方向に取り入れて学んでいってる。 柔軟に吸収して「変わっていく」。

 

 八丸は相手をよく見て「戦い方」もすぐに分析するけど、それ以外の「言動とか発想」もよく見て吸収していってる気がするんです。 これも、今まで引きこもりで世間知らずで他人を知らなかったからこそのバツグンの吸収力・・・ (そういえば、ナナシと出会った直後は八丸も「ふたりの自分」に戸惑ったりしてましたっけ) いい意味でもあんまり良くない意味でも 吸収しやすいのかもしれない。 これまた八丸「らしさ」の1つじゃないだろうか。 そうやって 人との出会いによって「どんどん変化していく」キャラなのかな、と。

 

ただし「吸収して変化していく」ってことは、うっかりすれば「八丸ってどんなキャラだったっけ?」となっちゃう不安もあるわけですが(それが心配だった)、八丸は「 父ちゃんの墓前での誓い」を忘れてはいなかった。 そのためなら「何が何でも!!!」(!3つ)とナリフリ構わず食らいついて、這い上がる根性がちゃんとある。

 

 ・・・そこはさすが「ランキング一位」にまで上り詰めた人物と言えましょうか。  

 

   それに「自分で考える」し、安易に他人に依存しない。 八丸はどんどん吸収して表向き外見や言葉遣いは変わっていっても「芯はブレない」だろうと確信いたしました。 

 

《世間知らずだからこその抜群の吸収力と、トップゲーマーならではの 分析力と自分で考える力、そして負けず嫌いで這い上がる根性》・・・これぞ八丸「ならでは」のもの。 

 

 前回は、八丸の「人付き合いが無かった元引きこもりのゲーマー」としてのマイナス面も出てたけど、今回はその経験がいい方向に開花し、それが八丸のブレない個性と新たな個性を引き出してくれた。  なんだかなぁ・・ここんとこの不安に対して、これが八丸「らしさ」だ!と答えを突きつけてもらえた気分です。

 

 当初からの八丸のこの個性は、今も変わらず・・・そしてこれからも、きっとブレずに守り続けるのでしょう。 

 変わるものと変わらないモノ・・ これから八丸がどんな人たちに出会ってどんな感じに「変化」して、どう「変わらずにいる」のか・・さて、これからも見届けてきましょうか。 

 

  

 ☆長駄文、読んでくださって感謝。

 

 

☆達磨、目が見えないのに時々見えているような発言があるのは、ああやって脳内?で転送データを見てるからなのかな。 最後の八丸の反撃も、まるで見えているみたいだけど・・  ホルダーAIとか何でも便利だなぁ~・・

 

☆免許もダウンロードだし、技もコピーとか便利で合理的だけど、ちょっと味気ないなぁと思ってたのですが、今回のリュウとの闘い見てたら「人間ならでは」の部分も大きいんですね; 分析とか、ああいった柔軟で意外な発想とかは「人間ならでは」なのかも。

 

☆竜って、表面的には つかみどころがないし賢いようには見えないけれど、内なる声を見るとすごく賢いし冷静。 やっぱり見た目では分かりませんのう・・ 彼って、ほんと「何者」?? 何があったんだろう・・

 

☆「アンの八丸への好感度」もずいぶん高くなりましたね! 今までは「ウーン姫様に言われてるから」八丸を大切にしなければ・・という部分もあったかもだけど、今はアン本人の意志で心から八丸を応援してる。 八丸の外見・・じゃなくて「内面」に惹かれてきてる?  (達磨もそれを感じていたみたいですね)

 

 ☆冒頭に出てきたのが、「鍵」を持つ侍とやらなのかな・・? ごつそうだし、これがいわゆるジャイアン的な立ち位置キャラ?? 

 

 

(サムライ8八丸伝 第19話 何が何でも!!! 感想 (ジャンプ43号)

サムライ8八丸伝感想・考察ブログ!  2019/09/21)

 

 

 

☆参考までに↓ (NARUTOの「自分で考え答えを出す=成長」の記事です)

 

konohanogenin.hatenablog.com

ナルト好きブログ!=はてなブログに引っ越しURL変わりました。よろしくね。

 

 

 

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