サムライ8八丸伝 コミックス第1巻&第2巻同時発売(10月4日)! スルメ感想を少々
読みました、「サムライ8八丸伝コミックス第1巻&第2巻」!
アニメイトで買えば、小冊子のおまけ付きだったんだってね・・買ったあとにツイート見て知った;
さて、大久保先生の絵はやっぱり優しくていいですねぇ~・・ 表紙のデザインもすっきりで、星をデザインしたような円の統一感もいいし。 それにひとことメッセージの、テントウ虫に乗ってる大久保先生の絵がかわいい!
第2巻には「達磨のモデル」という猫ちゃんの写真もありますが、これ先生んちの猫ちゃんなのかな? なるほど似てる。 お名前はラテちゃんという、イマドキなおしゃれな名前・・・そのあたりは「少々おっさん臭い達磨」とはイメージが違いますがね;(最近のワンちゃんネコちゃんの名前って、どーして食べ物系が多いのかな?)
そして・・・私的には一番ツボったのが岸本先生の《スルメ宣言》でした!
第1巻の岸本先生の作者メッセージに、こんな文章が・・・
《スルメをよく食べるようになりました このマンガも噛めば噛むほど味が出る、そんなスルメマンガにしていけたらと思ってます》
《いやガムじゃねーか!という方、味がなくなる前にすぐにもう1個(第2巻)食べてください》
す、スルメ・・・「スルメマンガ」宣言!!
いや、なるほど納得です。 そして、なんとなく分かる。
まずは「スルメ」に関してなのですが・・
岸本先生の漫画(ほぼNARUTOしか読んでないけど)ってスルメだなぁ~と常々思っておりました。 スルメというか、 NARUTOはとにかく「読み返すほど面白く、読み返す度にちがう味がする」漫画でして、何度読んでも「新しい発見がある」のです。 だから、今でもまだNARUTOの雑考ブログを続けてるわけでして・・ NARUTOこそ「スルメマンガ」なんですよね。 そうか、先生はサムライ8もスルメにするおつもりなんだ・・・ よかった、それこそ岸本マンガの醍醐味ですから!
実は、今回のコミックスで楽しみにしてた事があったのです。 それは「最初っから15話までぶっ通しで読んでみる」という事・・・コレもコミックスならではの楽しみですが、そうするとジャンプで読むのとはまた違った味がするというものでして。
「一気読み」ならではの味わいとか、「すでに先を知っているからこその味わい=スルメ的な味わい」とか。
スルメ的に読むと、たとえばもう「父ちゃんの結末や事情」も知ってますから、今ならさらにジワジワきますねぇ~・・父ちゃんの心情も。
第8話で「そうか・・ もう点滴もいらなくなったな・・」とうつむき加減な父ちゃんの絵とかいい「スルメ味」出してます。
喜ぶべきなのに、喜べない・・それにもう「父ちゃん」としてしてやれることもほとんど無くなってしまったという空虚感やら・・・一言二言じゃ表せないような様々な感情や新たな悩みが、この表情に滲み出てるような気がする。ジワジワしてくる・・・
それと《すぐにもう1個(第2巻)食べてください》なのですが・・
サムライ8八丸伝に関しては特に「コミックスで第2巻まで一気読みした方が面白い」ような気は致します。 というか、第15話までが事実上の第一話というか そこまでがオープニングなので、そこまで行かないと何が何やらになっちゃうんですよね。
それに、 最初のうちアレコレ出てくる「侍システム」の説明の積み重ねは、続けて読んだ方が分かりやすい(一週間あいだがあいちゃうと、忘れちゃってたし)。
サムライ8八丸伝は分かりにくいという声に対する「作者側からの答え」でもあるのかな、と・・
そして、何と言っても最初のヤマは第15話! ここで主人公がここまでで最高の見得をきります。
《アンも 銀河も 父ちゃんとの最後の約束も 何が何でもーーー 守る》
これですよね、まずはここまで読んで欲しい!ってことじゃないかと。
言い換えれば、ここまでは「主人公がかっこよく見得を切る場面は少ない」。 いや、ここまでもあるっちゃあるけど、このセリフこそ八丸が自分の「勇」と“義”をみつけて誓うところですから・・・
このセリフ、しかも「後ろ姿」ってのがいい。
本当にカッコいいセリフってのは、正面向きより背中越しだったりする・・・そのほうがなぜか響くというか、 言葉が薄っぺらくないというか・・その背中に「決意」を感じるのです。 この場面は(ほぼ)間違いなく、スタート編最大の見せ場というか物語通しての大きな見せ場だと思います。 結局、八丸の物語はこの誓いを守れるかどうか・・になりますよね。
だから、まずはここまで続けて読んで欲しい・・・「そうすればガムもスルメになるかも」という事じゃないかと。
あ、それと第2巻ラストの「おまけ」になっちゃってたアタですが。 この4コマ、面白かった(笑) ツッコミがね・・
でも、この人ホントに悪い奴なのか?・・なんて今もちょっと疑ってます。 烏枢沙魔流なのに金剛夜叉流も使ってるところや、(11話の感想でも書いたけど)八丸の「師匠に対する無礼な口のききかた」を本気で叱った点に違和感を感ちゃうんですよね、やっぱり。 岸本先生的な話の運び方だと「完全な敵」ってのがいないから・・ってのもありますが(NARUTOはそうだったので)、父ちゃんの「憎き仇」ではありますが、まぁ焦らず長い目で見ていこうかな、と。 そう、あせらず・・ゆっくりと、最後まで。
達磨が八丸に度々注意してる「最後まで聞け」とか「ゆっくりでよい」・・・これも岸本先生の《スルメ宣言》と重なります; あせって結果を出そうとか、そうじゃなくて「ゆっくりスルメで」というね・・ これも逆風覚悟での?先生の挑戦なのかな、と。(これも実績のある岸本先生だから出来る事だとは思うけど)
・・・とりあえず買ってきた!一回読んでみた!というご報告でしたが、さて これからゆっくり スルメ読みしてみようかな・・・
☆駄文読んでくださって感謝。
(サムライ8八丸伝感想・考察スルメブログ! 2019/10/04)