サムライ8八丸伝第40話「支えの喪失」(今週のジャンプ感想)
待ってたよ~、ナナシ!!
八丸最大のピンチに颯爽と駆けつけたナナシ。 ついに鍵侍になったんですねぇ~・・・!!(立派なキーホルダーまで連れて・・というか、どうやって八丸の居場所が分かったんかな;)
次に出会う「パンドラの箱の鍵侍」こそ きっとナナシ!と期待はしてたけど、ナナシの方から来てくれるとはね・・・ あ、でも そういえば《今度はボクの方から》って言ってましたっけ。
だけど、その時 八丸はこう言ってたんですよね・・《ヘタしたら今度こそ お互い死ぬかもな》って。 縁起でもない事になっちゃった・・たしかに、今回は八丸最大級のピンチ。
「見えた・・ 八丸の杖(ささえ)が・・・ 全て・・なくなった」(達磨)
って・・いや、コレ相当マズいでしょ!
アン早太郎と引き離され、しかも「候剣」で手足を斬られ、さらには侍の命ともいえる「鍵」まで抜かれるとは・・・!! というか、「侍」って鍵を抜かれたら即ゲームオーバー「散体」だと思ってました。 八丸は「勇と義が強いから生きている」らしいけど、気持ちだけでもってる・・ってことですかね;
なんだか生命維持装置に繋がれて動けなかった、昔に逆戻りしたような感じになっている。。
しかし どう考えても、今の八丸が実体のアタと遭遇したら 「こうなっちゃう」のは自明の理。 八丸は まだ免許をダウンロードしたばかりの「初級者」で、一方のアタはレベル99ぐらいの強者ですから・・・正面から向かっても太刀打ちできる筈はないのです。
・さて、そのアタですが。
この前の「自性輪身」状態と比較すると桁外れの強さですねぇ。 あの師匠たちを一瞬で「別の宇宙領域」に閉じ込めてしまうんだから・・(せっかくあの二人の共闘を見られると思ったのに;) アタ、ここまで強いとは・・(ちょっとなめてました)。
このレベル差じゃあ、まともに向かっても勝ち目はなさそうなんで・・・とりあえず八丸の今の状態を「何とかする」のは大前提として・・・作戦?をちょっと考えてみました。
・1つは、「なんらかのチートで八丸を強化してアタレベルに到達させる」方法。
たとえば、誰かから「新しい鍵」をもらって体を再生する、そして もし「新しい鍵」が「免許皆伝済みの鍵」だったとしたら・・・いきなり八丸は「免許皆伝レベル」まで達できる(かもしれない)。 このまえ弁形が、達磨を見て「免許皆伝の鍵は価値がある」ようなこと言ってましたでしょ・・ 免許皆伝の鍵を付けたら「チート可能」なのかも。 もちろん、その場合いったい《誰の鍵をもらうんだ?》って話になってしまうのですがね・・;
。2つめは、「泣き落とし作戦に出る」。
ようするに、アタの「情」に働きかけ揺さぶって訴える作戦というわけです。 そんなの、こんな敵に効くかぁ!って思うでしょ・・でも、「効く」可能性はアリだと思うんです。 アタに何かしらの「弱み」があるとしたら、それはおそらく《かつての色々》・・・
・アタの「色々」
前に、達磨が「アタが裏切った理由」として こう言ったことがあるんです。
「色々あったが 簡単に言うなら私欲のためだ」って。
・・その「色々」です。
「色々」って一言でいうと簡単ですけど、本来そういう「色々」って略しちゃダメだと思うんです。 「色々」には複雑な伏線があり、そこには「解決の鍵」があると思うんですよね。 ま・・達磨はそれらの事情を知ったうえで(時間的な理由で)略しただけでしょうが、それでも その「色々」の中にアタを知り アタを倒すヒントがあるはずなんです。
しかし、その「色々」の一端を、自分から喋ってくれましたなぁ~・・・アタ(というかよく喋るなぁこの人)
(アンを取り上げられた八丸が「そんなのオレが許す訳ねーだろ!?」と叫んだあと、アタはこう語り始める)
「娘を想うか・・」
「確かに白き刃を見せた ・・前回と違いお前とあの娘の間には強い「勇」と「義」で結ばれている」
「お前のように一度強い「勇」と「義」を持った奴はなかなか散体も出来ず ここで生き続ける事になる」
「希望・・その不確定なものにすがりついている限り お前は死ねない」
「昔・・今のお前と同じ状態にされた ハンナというなじみの美しい女侍がいてな・・」
「何十年も試し斬りの素体にされ続けた 彼女の「義」は・・」
「不出来な侍の弟を一生守り抜く事だった」
「お前は本当の地獄を知らない 生き地獄を・・」
「それは弟にとっても同じだった 姉を生き地獄から救うには己が死ねば事足りる」
「だが弟は死ねなかった・・侍の死ねぬ体を呪ったそうだ」
そうか、「ハンナ」って・・・「アタのなじみの女侍」・・っていうか「姉さん」なの??
(先週の感想で、ハンナってお師匠さんなのか?と書いちゃったので謹んで訂正します;)
以前、達磨がアタにこう言ってたんですよ、「それをハンナが望んでいると思うのか!?裏切り者になってまで 」と。
そしたらアタは、「先に裏切ったのはオレじゃない 武神です」と答えていた。
達磨が言ってた「色々あった」の中で、アタが「武神(不動明王)に裏切られたと感じた出来事」・・・それが「ハンナ事件」だったのでしょう。 それがアタが裏切る「原因」の1つになったのは間違いない。
で・・アタのセリフからは「ハンナへの想いの深さ」が見えてくるんです。
たとえば、八丸の反応に「娘を想うか・・」って言ってますよね。 アタ、そこが気になるんだなぁ・・と。
普通だったら「それがどーした?」とか「今のお前にはもう姫は必要ないだろう」とか言いそうなものを、「娘を想うか(しかも思いじゃなくって“想い”)」。 これが意外でした。
八丸のリアクションに「アンや早太郎への想い」を感じたって事は、アタにも「想い」を敏感に感じ取る心はあるって事です。 「ある」というか、ありすぎるのかもしれない。
しかも そのあと八丸の「想いの強さ」を試すようなことを言って、八丸が「そんなわけあるかっ!!」と否定したら「・・・それを聞いて安心したぞ」と表情を変え、「希望・・その不確定なものにすがりついている限りお前は死ねない」と八丸の目を覗き込んだ。
・・この時のアタの「目」は、まっすぐ八丸を見てるようで「八丸を見ていない」。
アタは「かつての自分」、そして「ハンナ」を見てたんじゃないかな・・ 八丸の瞳の中に「かつての光景」が浮かんでいたのかもしれない。
本来八丸は、アタにとって目的達成のための「材料」でしかなく、こんなに構わなくっていいハズなんです。 なのに、アタは八丸に「関わる」。 八丸の「父ちゃんへの想い」やら「アンへの想い」に引っ掛かってるんです。
今回も八丸の「娘(アン)への想い」が、アタの心に引っ掛かった。そのまま素通りできず、過去話まで始めた。 八丸を見ると、アタは「過去」と向き合わざるを得なくなるのでしょう。 その想いの強さ、深さが・・かつてのハンナと自分を思い出させてしまうのかもしれない。
(ハンナは「今の八丸と同じ状態」にされていたという)
「弟が死ねば、姉は生き地獄から救われた」・・ということは、姉ハンナは「弟を生かす為、守る為」に(八丸のような)「回復ソケット&試し斬り素体」にされんでしょうか。 それをアタは「生き地獄」だと言った・・・
そして「姉と弟」に生き地獄を味わせた この世界こそ「リアル地獄」だという事なんですね。 ハンナをこんな目に遭わせた この世界は地獄だと・・・ だから「この世界を無くして造り直す」と・・・(どっかで聞いたことがあるなぁ;)
「希望・・・その不確定なものにすがりついている限り お前は死ねない」とも言っていたけど、ハンナの弟も「死ねなかった」というんだから、かつて「希望にすがりついていた」ってことになる・・・・
うむ・・アタも元々は八丸のように「強い想い」を持つ、愛情深い人物だったのかもしれない。
今、アタの周囲にいる人達と言えば、無機質っぽくて不気味なニリ姫と、人形のように無表情で何でもいいなりの「一角~七角」。 およそ「感情の無い」世界に居るんですよね。
なんだかなぁ~・・アタは自分の「想い」を封じ込めるために、そういう環境に身を置いているんじゃないかと思えてくるんです。「想い」をね・・
だから、アタに何か弱点があるとしたら、その「想い」じゃないかと。 その封じ込めた「想い」をこじ開け、解放させる事が出来たなら・・突破口が見えてくるんじゃないかと思ったりするのです。
「何をしたらハンナは喜ぶのか」・・・それを八丸がアタに伝えることが、出来たらなぁ~・・・ もちろん、この状況で八丸がいかに「希望」を失わずにいられるか、そして「心眼で」何かを見出せるか・・それが出来ないと、それも可能にはならないわけですが(八丸がんばれ!)。
・そして「一角~七角」の姫にさせられたアン(そして早太郎)ですが。
「一角~七角」といっても、アタが話しかけてるのはいつも一角だけなんですよね。 そして、とにかく彼らは「無表情」。 アタの命令を忠実に聞いてるだけで、自分たちの「意志」ってもんが無いんかい??と思ってしまうぐらい・・・彼らには感情も想いもない。
彼らは八丸と同じようにフルタ博士という「父ちゃん」に造られた7人兄弟なのに、育った環境の違いでこんなにも違ってしまうものなのか・・ なんだかこの子たちが不憫でなりませぬ。 彼らはただ、「愛情を知らないだけ」なんですよね。
この状況、八丸はすぐに助けに来られそうにないし、アン(と早太郎)が何とかするしかないわけで、彼女に何か出来るとしたら「愛情を教える、伝える」事じゃないだろうか・・? 「兄弟のつながり」を知っているアンだからこそ、八丸の「兄弟たち」に何かを伝えることは出来るかもしれない(と思ってるのですが)。
「杖(ささえ)」・・・兄弟ってのは互いを想い、互いを支える「杖」みたいなもんなのかな? そばにいて、或いはそばに居なくても、どちらかが倒れそうになったら支える、助ける、守る。そういう存在なのかな(と想像してみる)。
《八丸と七兄弟》、《アンと七志》、そして《ハンナと弟》・・・どうやらこのエピソードは「兄弟の愛情」が重要テーマの1つになっていきそうですねぇ。
で・・一角の「内なる宇宙」(心の中)なんですが、中に浮かぶ星は「キューブ型」なんですね、球(ボール)じゃあない。 彼らの本拠地が「キューブ宇宙域」だからなのかな・・・?
でも、彼らが開けようとしている「マンダラの箱」は「球体」。 そして「球(ボール)宇宙域に住む」八丸たちが開けようとしている「パンドラの箱」は「キューブ型」。 これまた「逆」なんですね。
八丸たちが開けようとしている「パンドラ(キューブ型)の箱」とは・・・もしかしたら「キューブ型の宇宙」、あるいは「キューブ型の内なる宇宙(心)」でもあるんじゃないだろうか・・?
「箱の鍵」の役割は、なにもガチャガチャと箱を開けるだけでなく、「心の扉を開かせる」・・そういう役割なのかもしれないなと。 七人兄弟の「箱(心)」、アタの「箱(心)」を開けられるのは、八丸達なのかな‥と思ったりします。
そして、前に八丸が《ヘタしたら今度こそお互い死ぬかもな》と言った時、ナナシはこう言っていたんです・・
「それでもいいんです 何もしないよりは 自分がここに居るような気がするから」って。
ここ・・『心』ですね。 次の物語の「鍵」は、想い・・そして「心」なのかもしれません。
前の時は、八丸がナナシに色々語って「ナナシの心」を開けて助けてくれたけど・・今度は「ナナシのほうから」、八丸を前向きにせるような言葉がもらえるかもしれない。
では次回・・・その侍になった「ナナシ」の活躍に期待することにいたしましょう!! (楽しみ)
☆長駄文、読んでくださって感謝。
☆にしても師匠たち! いきなり異宇宙に飛ばされて閉じ込められるとはね;
免許皆伝の二人が力を合わせれば《烏枢沙魔×金剛夜叉》のアタの技を解く方法は見つかるのではと思ったりしますが・・ただし時間が無い。達磨は10分で寝ちゃうし、花一はどうなんだろ?
☆あと、また疑問なのが《アンは一角~七角の姫として契約可能なのか?》という点。
運命の侍と別れたら新たな侍と「契約できる」という話だったが、それってどういう契約なの? 「ロッカーボール」を通しての契約かと思ってましたが、そういう訳じゃないようで・・;
☆んーーー「運命の侍」は初探式で見つけたロッカーボールで侍になった者限定?
あとは「運命じゃないけど」普通に既成の侍と合意の上で契約することも可能って事なの? 姫たちが見つけた「2つ目以降のロッカーボール」で侍になった者は、そのまま姫無し状態で侍になるの?それとも、侍を持ってない姫と自由に契約できるの??
(あの~~~こういう「基本事項」は説明していただきたいです。ホント)
☆八丸が、以前と同じような状況(動けずコードに繋がれている)になったという事は、もう一度「元の状態からやり直し」、そこからの第二の覚醒の可能性もありかも。たまにゲームでも「ここで全部取られちゃうの?」状態からの覚醒ってのはありますから;
☆竜が「2つ侍魂を持ってる」理由もそろそろ明かしてほしい。 もしかして誰かの「鍵」をもらって復活、そのまま侍魂を2つ持つことになったとか・・?
☆ハチ丸、アン、ナナシ・・・あわせて「ハンナ」(なんて・・;) でもこの3人が重要になるのは間違いなし・・かな?
☆早太郎の「ニャー・・・・」がひたすら切なく悲しかった・・;動物を悲しませないでおくれ・・。
☆コミックス4巻、3月4日発売です!
☆「いい奴とスゴい奴」・・チョウジとシカマルの雑考です。竜の「お前はいい奴だ」を見て思ったのがコレでした↓↓
☆サムライ8八丸伝第40話「支えの喪失」(今週のジャンプ感想)
サムライ8八丸伝感想・考察ブログ! 2020/03/02