サムライ8八丸伝 第15話 「八丸の義」感想
サムライ8八丸伝 第15話 「八丸の義」感想
扉絵は、父ちゃんの「墓」・・・父ちゃん、やっぱり死んじゃったんだなぁ;
しんみりするハズの絵なのに、見開きお隣の銀さんの顔が・・; いや、そういう訳じゃなくって、この絵は寂しいけれど何というか・・「ジメジメ感」が無いのだ。
先週の「暗い雨」とは打って変わって、明るい陽射しの中、美しいこの星の風景に す~っとたなびく線香の煙が 温かい風を運んでくるような。 父ちゃんの人生も「色々あったけど」、最終的には八丸の父ちゃんになれて 幸せだったんだなぁ~と思う。
墓石は、勾玉みたいな形というかカギ型というか胎児型というか、八丸たち“鍵”の額にある痣のカタチに似ている。
そして刻まれた《孝》の文字は、八丸の“義”らしい。
親孝行の「孝」なんですね。
ということは、“8人の侍”はそれぞれ里見八犬伝のような《仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌》の“義”を持つことになるのかな・・?
(そして・・今回また新たな説明が色々と)
今度は図解で分かりやすい・・というか、ケーブルをつないでデータを送ってるみたいな;なるほどSF風というか今風というか、これは面白いし分かりやすい(チャクラをつないで云々より分かりやすい)
で、分かったことと言えば・・・
・達磨のお師匠さんが「止め続けてる“奴”」とは、烏枢沙魔(うすさま)流 頭首・カーラのことだった。
・カーラは元不動明王に仕える侍で、今も星々を「消し続けている」という。
・アタは金剛夜叉流を裏切ってカーラの右腕となっている。 「色々あったが簡単に言うと私欲のため」らしい
・パンドラ(◇)の箱は「銀河を救う力」、マンダラの箱(〇)は「銀河を滅ぼす力」。烏枢沙魔流はマンダラの箱は持っている。
・八丸たち鍵が揃えば、両方の箱を開けられるらしい
・八丸が鍵の1つだとわかったのは、八丸が侍になる時、目の見えない達磨には《白い侍魂を持ち姫と立つ立派な侍》が見えたから
・・だそうで。
ようするに八丸は「造られた鍵」だけど、「ホンモノ」でもあるらしい。 ならば・・・
ホンモノじゃなくても、《本物の「勇」があり、本物であろうとすれば ホンモノ以上のホンモノになる》ってことだろうか(分かりにくいけど)。
そして「ホンモノじゃないけど本物であろうとして、本物以上のホンモノ」と言えば《父ちゃんと八丸の親子関係》も、その1つ。
血は繋がってないし、所詮「親子ごっこ」だったかもしれないけれど・・ 父ちゃんは必死に八丸を守り、大切に育み・・八丸も父ちゃん想いで親孝行な子だった。 その関係は、もはや「博士と生み出された失敗作」ではなくって、「本物以上の親と子」だったと思う。
八丸は、自分の出生の秘密や博士の秘密を知っても、意外と冷静だったと思う。 まぁ「母ちゃん不在」だし・・・なんとなく「何か」に気付いていたのかもしれないですね(父ちゃんには聞けなかったのかも)。 でも真実を知ったことで、かえって二人は本物の親子になれたような気もします。
にしても今週の八丸は、すごく大人っぽく見えた。
急に落ち着いたというか、今までの「サムライごっこ」気分が抜けて「真剣モード」になったといいますか・・。
師匠に対する口調も「教えてもらえますか?」とか「聞かせてもらいますよ」とか「見えてきましたよ」とか丁寧になってるし・・ 「自覚」ってもんが出てきたのだろうか。
それに冒頭シーンからの、脱ジメジメ感も・・八丸の「ウジウジはしない」「父ちゃんに安っぽい涙は見せられない」覚悟、本気を伝えていたのかも。
なんだろ、この前まで八丸に感じてた「すっきりしない、ハッキリしない感じ」がスッと取れたような・・・
もっとも、達磨が「そして・・お前は・・」と言いかけてる途中で、「オレの事・・信じてくれてるんですね」と言葉を遮ってるのは相変わらずなんだけど;
それと「八丸、変わったなぁ」と思ったのはこのシーン。
アンが「一緒に行く」と言った時、八丸は一瞬驚いた顔をしてから、チラッと「下を見て」それから「上を見上げた」ところ。
まず最初にチラッと「下」を見てるんですよね。 今までの八丸は、生命維持装置に繋がれてた現実から目をそらしてた。 それを「不幸」だと思ってて、その過去を「消したい」と思うぐらいだった・・・
この生命維持装置は「八丸を拘束するもの」であって、そのおかげで八丸は自由もなかったし、自分で動いて「親孝行」することも出来なかった。 八丸にとって一番「不幸」だったのは、「自由が無い事」ってことよりも「親孝行も出来ない」ことだったと思うんですよね。
だからこそ、父ちゃんがこんな生活でも「楽しかった」と言ってくれたことで・・・やっと「生命維持装置に繋がれてた不幸な過去」も、心から「幸せで楽しい思い出」と思えるようになった。 先週も、八丸は父ちゃんを救うために「生命維持装置のところに連れていきたい」と言ってたけど、それはもうアレが「忌まわしい過去の遺物」じゃなくなったから・・だと思う。
だから・・・今度は目をそらさずにちゃんと「上」も見た。 生命維持装置は「自分の命をつなぎ、自分を守ってくれた存在」。 そして「自分を守ってくれてた父ちゃん」のような存在。 今では《幸せな、楽しい思い出の象徴》なんだと思います。 物事ってのは、見る角度によって全然違って見えてくるものだなぁ・・・
達磨は「お前の目はアタとは違う」と言ったけど、それはそういった八丸の「物事の本当の価値を見る目=心眼を持っている」ということなのだろうか?
なんだか・・あのまぁるい生命維持装置が「星」に見えてくる。。
星ってのは、生命を生み育む「親」のような存在でもあり、多くの命の生と死を繰り返す「記憶」の象徴のようでもあります。
烏枢沙魔流がなぜ「星を消そうとしている」のかは分かりませんが、もしかしたら、過去の八丸のように・・「星は不幸な記憶の象徴」とでも考えているんじゃないだろうか?
アタは「先に神が裏切った」とか気になる発言をしていたけれど、もしかしたらモノの「見る目の違い」ってもんが発端になっているような気もします(烏枢沙魔流の言い分を聞かないと分からないけど)。 もしそうだったら・・・かつては自分も「過去を不幸だと思い、消したいと思っていた」八丸が、敵を説得できる日が来るのでは・・・と思ったりします。まだ、先の話だけど。
そして・・・八丸が父ちゃんの墓前で誓った、
《アンも 銀河も 父ちゃんとの最後の約束も 何が何でもーーー 守る》
この絵と言葉は、文句なしにカッコいい。
別に本人はカッコつけてるわけじゃないのに、「見得」が決まっておる!
その言葉に「嘘」が無く心からの言葉だから・・なのかな。
今週ラストでは、第8話でアタが仕込んでいた星砕きのせいで、無雲が割れて《ばか》(原文カタカナ)と大きな音がしてたけど・・・・・そういえば《無比力のアタ》ってのは「アータヴァカ=無比力夜叉」がヒントのようで、「阿吒嚩迦(アタバカ)」とも言うのだとか;(余談です)
対抗策となる「大技」ってのは、達磨の得意技らしい「星砕き」なのか、それとも新たな技なのか・・いきなり大技伝授になりそうですね。
それに達磨のアジトって、ずいぶん立派で何でも揃ってると思ってたら・・アレ巨大ホルダーだったんですね! しかも第1話で乗ってた、あのカメさん・・・宇宙船かと思ってましたが、ホルダーだったとは(かわいらしい)
ともかく、これでついにやっと「宇宙」へ出発のようで!
これで話も面白くなってきたことだし、サムライ8の掲載順も上昇・・といく・・といいな!
☆駄文、読んでくださって感謝。
☆ちなみに「カーラ」ですが、サンスクリット語で「時間・黒」を意味するのだとか。 「時間」かぁ~・・・ボス感半端ないネーミング。
☆達磨が見た「侍(八丸)」の背中にある「図柄」・・・〇に何か刺さってる図柄。
これ、最初の頃から何度も出てきた図柄パターンで、すごく気になっておりました。「星砕き」のような「生命維持装置」のような「つまようじが刺さったたこ焼き」のような・・・ これが八丸の「何か」を象徴する図柄になっていくんだろうなぁ。
☆ちなみに里見八犬伝で「孝」の珠を持つのは、主役級の「犬塚 信乃 戍孝(いぬづか しの もりたか)」。・・・キバ+シノな名前ですよね。
☆あとは・・八丸がなぜ「アン」を守りたい大切な存在と思えたのか・・「運命の姫だから」なのか「自分を守ってくれた」からなのか、そのあたりをもっと知りたい。
☆先日の記事、率直なご意見くださった方々、ありがとうございました!
☆あとで、書き忘れ追加などしていくかも。
(サムライ8八丸伝感想・考察ブログ! 2019/08/26)
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